周りの悪友どもも四十路の声を聞くと、「量が飲めない」、「若いコと飲むのはツラい」、「帰って寝たい」などと酒飲みの風上にも置けぬことをぬかす。確かに酒には弱くなった、真冬の冷え込みが体にこたえるようになった。白髪も増えた。スナックのオネェさん方には強壮剤の相談をするようになった。
夜遊びガイドのO氏が電話をくれたのはそんな折。「元気のない男にうってつけの居酒屋がある」という。場所は歌舞伎町のど真ん中。キャバやホストクラブ、ラブホテルが犇めく一角にあった。
真っ赤な屋台風の外観、店内に一歩足を踏み入れると、チャイナドレスの女のコから「いらっしゃいませ~!」と元気な声がかかる。ドレスは超ミニ、背中も露わになった姿を凝視しつつ前のめりで待ち構えていたのは、盟友のテポドンであった。「年末年始の家族サービスでアッチもコッチもヘトヘトだよ……」。蒼白顔のテポドンもO氏からの電話で呼び出されていた。
「Oさんから伺っております」と不敵に笑うママさんに席に案内されると、そこには真っ赤な火鍋がセッティングされていた。
名物「絶倫ハイボール」その禁断の中身とは?
てんこ盛りの牛肉や野菜、巨大な海老のほかに高麗人参が鎮座。ナマの高麗人参に面喰らっていると、ミニスカチャイナの女のコたちの嬌声が。黄金色に輝いたドリンクを持って「ハイボール、ハイボール、ラ~ララララ~!」と映画『白雪姫』で小人たちが唄う、「ハイ・ホー」の替え歌で舞い踊る。「絶倫ハイボールで乾杯しましょ~!」。手渡されたジョッキの黄金色の液体をぐっと飲み干した。変わった匂いや味もなく、甘くて飲みやすい。しかし、ヘソのあたりからカッとこみ上げるような感覚に襲われる。「当店名物の『絶倫ハイボール』はマムシエキス、高麗人参、リュウガン、ドクダミなどが入っていて、なんと飲み放題で~す!」。チャイナ娘の説明もそこそこに、2杯目が運ばれてくる。今度は味わいながら絶倫ハイボールを舐めていると、テーブル上には料理が次々と並んだ。
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苫米地 某実話誌で裏風俗潜入記者として足掛け5年。新天地でヌキを封印。好きなタイプは人妻
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