第四十四夜【前編】

摘発騒動から復活!?
再生した黄金町の”実力”を確かめに突撃してみた!

【担当記者:テポドン】

 黄金町、ちょんの間。4畳ほどの店内から溢れんばかりの美女たちが手招きをする光景は、さながら遊郭。買わずとも街を歩くだけで情緒と興奮を味わえたのが、今となっては懐かしい。

 ’05年にちょんの間摘発直後の黄金町を訪ね歩いたのだが、街のど真ん中に交番ができており、国家権力のやる気を見せつけられて意気消沈したのを覚えている。

 あれから4年。黄金町が”復活”したという話は聞かないが、アーティストやこぢんまりしたバーが軒を連ねて”再生”したという話を小耳に挟んだ。

 だが、ここで問題となるのは、「気持ちよくなれない黄金町に意味はあるのか?」という点である。

「じゃあ、意味があるのかないのか、白黒ハッキリつけようじゃねぇか」
ってなことで、前回の新潟にも同行した高校時代の高木先輩と”再生”した黄金町に突撃することになった。

黄金町は少しずつ気持ちよくなってる!?

 ひと頃の黄金町は、日本という法治国家にそぐわないほど荒れていた。ちょんの間やピンサロなど、合法非合法入り乱れた風俗の乱立、そして街角の商店では駄菓子を売るように覚せい剤が売られていた。以前、ある暴力団関係者が言ってた言葉を思い出した。

「あそこはやりすぎ。あんだけやりゃお上も怒るって」

 やくざ者ですら呆れる街って……。まぁ、その結果が4年前の大規模な摘発へと繋がったようだ。だが、あの頃は誰もが、「ほとぼりが冷めれば……」と、思っていた。しかし、今回ばかりは仏の顔もなかったようだ。ちょんの間のど真ん中に交番がつくられただけでなく、横浜市も店舗を借り上げてちょんの間の営業ができないようにしてしまったのである。そして高架下にアートスペースをつくり、アーティストの交流の場をつくったのであった。アートスペースを眺めながら俺と先輩は呟いた。

「気持ちよくはねぇな……」

 確かに気持ちよくない。残念ながらアートで気持ちよくなるほど、我々の下半身は崇高にできてはいないことを確認できただけでも大収穫だ。じゃあってことで次に向かったのは、川べりに集まった数軒のバーやカフェで構成された一角。「黄金町リバーサイドゴールデンタウン」である。

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摘発から4年たった今も、空き店舗が連なっている。
復活を望む風俗ファンも多いが、街の真ん中に交番があっちゃあ無理だな……

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高架下にあるアートスペースは、ガラス張りでアーティストたちの作業風景が丸見え。
ちょんの間をパクったような造りにびっくり!

取材協力/高木先輩
撮影/Toshitaka Horiba

テポドン エロ系実話誌などで修羅場をくぐったロクデナシがSPA!流の夜遊びに突撃!
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