第五十一夜【後編】

【担当記者:苫米地】

 辺りを見回すと驚くほど人通りがない。小道は入り組んで、暗く、ひとり歩きでは不安を感じるほどだ。明かりのあるほうへ早足で向かうと、「刑務所病院」と書かれた店が……。絶妙のタイミングにして絶妙のシチュエーション。背徳感を味わうのも悪くはないな、そう思いつつ店に入ると……

ガチャリ! 牢獄の入り口で掛けられたのは手錠。さすがにうしろ手、腰縄ではなかったが、出迎えたセクシーナースに職務質問ならぬ「問診」を受ける。聞けばここは刑務所病院を模したレストランだった。客はココロを病んだ囚人とみなされ「強制入院」。店員であるナースやドクターからさまざまな「治療」を受けられるお店なんだとか。ナースから「どんな自覚症状が?」と可愛く聞かれ「恋の病が……」「じゃぁ、暴れるといけないので手錠のまま牢屋に連行します!」と言い渡され、ほの暗く、不気味な店内の奥へと「連行」さた。檻のついた個室に「収監」……。注射器に入った「自白剤」という名のオリジナルドリンクをナースに飲まされ、バキバキ、いやメロメロに。

 クラブやラブホテルが乱立する、百軒店の最深部に突如あらわれたディープなスポット。狂乱の宴は深夜まで続いていく……。

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「問診」や「手錠」など、背徳感いっぱいのおもてなしを
してくれるマスコットナースの結花ちゃんと幸恵ちゃん。(写真右)

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オリジナルドリンク「脳内麻薬」。謎の白い液体を注射器で
不気味なマネキンの頭に注ぎ込むこのみちゃん

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アルカトラズE.R.渋谷刑務所病院
住:東京都渋谷区道玄坂2-13-5 ハーベストビルディング2F
電:03-3770-7100
営:17:00~23:30(月~木・日)17:00~翌4:00(金・土・祝前) 休:無休
料:2980円(飲み食べ放題制/100分) ※4名以上で要予約
●入店時のダーツゲームで飲食代が無料に割引になる特典もあり

協力/O氏(夜遊びガイド)
撮影/桜井健司

苫米地 某実話誌で裏風俗潜入記者として足掛け5年。新天地でヌキを封印。好きなタイプは人妻
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