忘年会シーズンは王様ゲームキャバクラで男祭り!

 合コンをエロく盛り上げるツールとして“王様ゲーム”という発想を初めて目の当たりにしたのは20年ほど前だろうか。題名も忘れた深夜番組。出演していたブラザー・トムが「王様の命令は……ゼッタイ!」と右拳を突き上げカラカラと高笑いする姿を見て、ハレンチ合コンへの強烈な飢餓感を覚えたスギナミ少年。酒の味を覚えたばかりの高校時代、チェーン居酒屋、安カラオケボックスで、数字と「王」の字を書いて前もって仕込んでいた“マイ割りばし”をコギャルの前で披露しては「キモい! 死ねッ!!」と罵声を浴びせられて、“老け顔変態男”の烙印を押されていたのはイタい記憶である。

 学生時代であれば“若気の至り”で済むが、三十路を超えて提案しようものなら「ダメよ~ダメダメ」の軽い拒絶もなしにドン引きは必至である。とはいえ、忘年会が続く年末くらいは“夜のコンプライアンス”を無視してハメを外して遊びたいもの。てなわけで今宵は、夜遊び仲間のI氏とともに、歌舞伎町の王様ゲーム専門店へと向かうこととなった。

女のコがエロ気分を高めてくれる!

KING

(写真左から)「女のコはみんなワイワイ系でお酒が強いです」(沙羅)、「性感帯を集中攻撃します」(あいら)

 歌舞伎町の老舗ビル・風林会館の地下2階にお目当ての店「KING」はあった。年末のこの時期、3時間待ちも珍しくもないとあって、夜10時前にして店内はほぼ満席。客と女のコの喧騒が絶えない。

「いらっしゃいませ~」

 席に着いたのはアジアンビューティ風の沙羅ちゃんと長身の姉御肌・あいらちゃんのおふたり。

「あれ? ちょっとまだ飲み足りないんじゃない? 恥ずかしがってちゃ楽しめないでしょ」

KING

両隣のギャルたちからホッペにチューの嬉しい歓迎。撮影もOKだが変な証拠写真は残さぬように

 そう言って挨拶代わりのハグの後、ナマ脚を乗っけて密着してくる2人。記者に限らず、ほとんどの中年客は王様ゲームのセカンド童貞とも呼べる状態。最初から気持ちよくゲームに参加できるように、営業前からアルコールを注入してテンションを上げた女のコたちが、率先してエロい合コンの雰囲気づくりを牽引してくれる。

 テキーラ、レッドブルウォッカを、新歓コンパの大学生よろしく異常なハイペースで呷り、ほどよく脳が弛緩したところで、いよいよ王様ゲーム開始。くじは男と女に分かれていて、必ず女のコが王様になるといった仕組みだ。

【後編】に続く⇒

KING

スギナミ 東京都生まれ。主な出没地域は中野、高田馬場の激安スナック。特技は「すぐに折れる心」
スギナミの他の記事