小熟女の持つ深みのワケ

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平均年齢31歳の
「小熟女」が在籍

 まず席に着いてくれたのは、39歳のアユミさん。スレンダーな容姿で大人のフェロモンを放つ彼女は「愛するばかりで愛されたことがない」というバツイチ子持ち。さらに「最近、派遣切りに遭っちゃって再就職先が見つからないの」という色白で可憐なヨウコさん(33歳)だ。

 わけあり美女2人に囲まれてご満悦のポポが婚活中であることを伝えると、バツイチのアユミさんが手をとり、「私はどう?」と真剣にアピール。ポポの顔がみるみる赤くなるや、指で丸をつくって「お金があればね」と、からかう。

 また「今日は何時まで仕事?」と会話に困ったポポがベタな質問をすると、「私はシンデレラだから12時あがり」(アユミ)と答えてくれる。

 この絶妙なトークのさじ加減は、さすが”小熟女”。小娘には絶対に真似できない。キャバクラ馴れしていないはずのポポも、腕を組みながらご満悦な様子だ。

 やはり30歳を超えた女性は、安定感があるなと思っていると、ひときわ若く見える女性が「チヒロです。19歳です」と自己紹介しながら、席に着いた。

 おいおい、それじゃあ小娘じゃないか!? と思わずツッコみそうになったが、その落ち着いた雰囲気は”小熟女”そのもの。聞けば、チヒロさんもバツイチなのだとか。

「自分の歩幅で一緒に歩ける人が結婚相手。私が選んだ相手はそうじゃなかった。ただそれだけ」

 十代で、昭和歌謡のようなフレーズが出てくるとは、どれほど濃い人生を送ってきたのか。

 おそらく同年代の女性が経験していない人生を送り、苦労をしてきたのだろう。それがひと回り器のデカい女性にしていることが伝わってくる。だが、そこには熟れすぎた”熟女”のくたびれた雰囲気もない。彼女たちが自然と身にまとっている程よい安心感が、ハートウォーミングな気持ちにさせてくれるのだ。

 この店に来てわかったが、”小熟女”とは「40歳未満の人生が熟れた女性」を指すのだろう。

「キャバクラって何を話していいかわからなくて苦手だったけど、このお店は違う。あれだけリードされたらラクだね。また行きたくなった」(ポポ)

 人生に”わけ”のないポポが薄っぺらく見えてきた。人は”わけ”ができて、初めて深みと温かみが出るんだな……。結婚相手は「わけあり小熟女」がいいかもしれない。そう思える夜だった。

小熟女パブangel

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成増にも系列店があり。
住:東京都板橋区大山東町58-4
電:03-5917-3143
営:20時~ラスト
休:なし
料:20~21時3000円、21時~ラスト4000円、延長30分3000円、
60分5000円、指名料2000円、場内指名料1000円

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「いろいろあったけど、今が一番楽しい」と話すわけあり”小熟女”たち。
小娘との合コンノリとは違う感覚にテンションの上がるポポ

■俺の夜 百二十三夜 後編 (⇒前編)

撮影/西田 航

テキサス 「女のコとの会話は最高の前戯」がモットー。趣味は年間50回ほど行くキャバクラとFX
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