フィリピン邦人殺害事件から見えた「ヤクザのFacebook使用率」――刺青のアップ、リア充アピール、子分が絵文字で挨拶まで…
フィリピンで邦人2人を殺害したとして、日本人の男が逮捕された事件。容疑者の男は犯行を否定しているが、被害者2人には多額の保険金がかけられており、通訳のフィリピン人男性が「犯人はこいつだ」と名指しするなど、耳目を集めるニュースとなっている。この容疑者の男について、民放キー局の社会部記者がこう言う。
「男は、約17年前にフィリピン経由で拳銃88丁と実弾1000発の密輸を試み、沖縄・石垣島近くの洋上で海保に見つかって御用となった人物と同姓同名、その本人なのでは……と疑いの目で見られています。なんにせよ、たんなるチンピラではないでしょうね」
捜査関係者の間では、そんな男が「本名でフェイスブックをやっている」と話題になっている。一般人へのSNS普及率は言うまでもないが、どういうことなのか……。
「男のフェイスブックには、顔写真など様々なものがアップされていますが、捜査関係者を驚かせたのは、“友達一覧”。九州などの現役暴力団幹部がズラリと並んでいたのです。当局がマークする反社会勢力の面々が自ら情報を発信していると、ちょっとした話題になったようです」(前出の記者)
男のフェイスブックには暴力団組織に籍を置く、複数の男のアカウントが確認されたが、騒ぎの後に、一部のユーザーは男とのつながりを解消した。
しかしながら、SNSといえば、“リア充アピール”だ。
男と繋がっていた指定暴力団傘下組織・X組幹部のフェイスブックを覗いてみると、そこには幹部自らが“自撮り”したと思われるプロフィール写真が掲載され、タイムラインには俳句や詩のようなもの、子どもや妻と撮られた家族写真に加え、背中に彫られた立派な刺青の写真まであった。当局関係者によれば「最近、暴力団などの反社勢力の人物が、積極的にSNSを使用するようになってきている」という。
「中高年の暴力団幹部がフェイスブックなどのSNSに登録し、子分や他の組の幹部とやりとりをしているケースも少なくありません。タイムライン上では、親分に対して子分が『ご苦労様です!』と可愛い絵文字とともに挨拶をしていたりします(笑)。彼らはそもそも自己顕示欲が強いわけですから、SNS上で何を食べた、どこへ行ったと自慢するのも不思議ではありませんが……」(捜査関係者)
反社勢力とはいえ、SNSをやらずにはいられない!?
「ちょっと甘すぎるというか、我々も当然監視をしていますからね。さすがに犯罪行為を自慢しているなどの書き込みはありませんが、半グレのような若い構成員たちは、犯罪ではないが“不適切な行為”をフェイスブックやツイッター、インスタグラムにアップし続けています」
ネット上では“バカ発見器”ともいわれるSNSだが、今後は“犯罪発見器”になってしまうのか。
【山口準】
新聞などで経験を積んだ現役の業界紙記者。しがらみの多い大手マスコミに絶望、ニュースの裏側などをネットメディアに寄稿する。
<取材・文/山口準>
新聞、週刊誌、実話誌、テレビなどで経験を積んだ記者。社会問題やニュースの裏側などをネットメディアに寄稿する。

Facebookがヤクザの“犯罪発見器”になる!?

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