ニュース

中国大手外食チェーンが【牛丼戦争】に殴り込み!

牛丼 牛丼業界の熾烈な過当競争が続く中、注目すべきニュースが飛び込んできた。以前、ドラゴンガジェットがお伝えした、中国5大ファストフードチェーンのひとつ、真功夫(ツンコンフー)が、なんと牛丼市場に参入したというのだ! そこで広東省内にある真功夫に向かい、この中国製牛丼を実食してみた。  店舗の扉を開けようとすると、そこに牛丼の写真が貼ってあるのが目に入った。一推し商品ということなのだろう。「金鼎肥牛飯」というのが商品名のようだ。あんかけなのだろうか、肉の表面が妙にテカっている……。 【画像】はコチラ⇒https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=250838
牛丼

店の外にあった広告。見た目はうまそうだが…

 牛丼とはいえ、ファストフードチェーンである真功夫では、他のメニュ―と同じく、カウンターで注文と支払いを同時にするスタイルだった。値段は単品で17元(約220円)だったが、店員に進められるまま、スープと小鉢のついた28.5元(約370円)のセットを注文した。中国では現在、インフレが進んでいるので都市部のファストフードの価格としては平均レベルだろう。 【画像】はコチラ⇒https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=250840
牛丼

わずか10秒足らずで牛丼が運ばれてきた!

 レジ係の店員に50元札を差し出すと、お釣りが返ってくるよりも先に別の店員によって「へいお待ち!」とばかりに、商品が投げるように突き出された。注文からわずか10秒たらず。牛丼に求められる三拍子、「早い・美味い・安い」の一つ目はクリアといったところか。  これをファストフード式にテーブルまで自分で運び、いざふたを開封。すると姿を現したのは、見た目も香りも牛丼そのもの。写真のようなテカりはなく。ごはんの上に乱雑に乗せられた肉がこぼれ落ちそうだ。 【画像】はコチラ⇒https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=250845
牛丼

蓋を開けてみると、意外にも肉が多かった

 そして実食。まずは肉から口へと運ぶ。甘さは控えめで、強いて言えば吉野家の味に近い。肉は厚めで食べごたえがあり、大きめに切られた玉ねぎも、シャキシャキとした歯ごたえが残っている。内心、劣化コピーのトンデモ牛丼を期待していた筆者だったが、正直、ウマい……。 【画像】はコチラ⇒https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=250848
牛丼

つゆは少なめだが、うまかった!

 一方の米は中国特有のパラパラとしたインディカ種であり、その点は日本の牛丼と決定的に違う。また、つゆは少なめなので、つゆだく派は特別注文する必要があるかもしれないが、「肉:米」比は、日本の牛丼よりも肉比が多く、米を余すことなく完食することができた。完食してみての感想は、意外にも「どこへ出しても恥ずかしくない立派な牛丼!」だった。  ただ、付いてきたスープは八角の香りが効いた中華風で、セットの小鉢もやはり中華風のレタス炒め。できればこれらを味噌汁と生卵に変えてもらいたいところだ。  ちなみに、店内にはほかにも5、6人がこの牛丼を食しており、なかなかの人気ぶりのようだった。  牛丼チェーンとしては、すき家、吉野家、松屋がすでに中国に進出しているが、真功夫は中国全土に500店舗近くと圧倒的に有利。日本国内市場で過当競争が続く中、海外に活路を見出そうとする日本牛丼チェーン各社にとって、強力なライバルとなりそうだ。 【取材・文・写真/ドラゴンガジェット編集部】 ガジェット好きのライターや編集者、中国在住のジャーナリストが中心メンバーとなり、2012年1月から活動を開始。東京と深セン、広州、ニューヨークを拠点に、最新の話題をお届けする。(http://www.dragon-gadget.com/)
おすすめ記事