耳掃除、奥までキレイにするのはNG。ただれる可能性も
国民生活センターが3月3日の耳の日に合わせ、相次ぐ耳掃除中の事故への注意喚起を発表。そこには「外耳道(耳の穴)入口部から1cm以内の見える範囲の清掃にとどめましょう」との文章があり、耳の奥まで掃除をしていた人は驚いたはずだ。金沢医科大学耳鼻咽喉科学の鈴鹿有子教授も「入り口から1cmより奥に耳垢が溜まることはありません」と語る。
「その部分に溜まる耳あかは、耳の乾燥を防ぎ、耳の中の異物を包み込みながら自然に排出する大事な役割も持っている。そのため耳掃除自体が本来は不要なことなんです。逆に奥まで掃除をしすぎて、耳の中がただれてしまうような人が近年は多いですね」
では、なぜ耳の奥まで掃除することが普通になってしまったのか。
「一つは、耳の奥を刺激すると痛痒い感覚があり、それが気持ちよく感じられるから。多種多様な綿棒や耳かきが販売され普及したことも要因でしょう。また『垢』という字から汚いものという印象を受ける人が多く、内視鏡カメラの普及などにより、『見えない部分もキレイに』という意識が強まったのも大きいと思います」(鈴鹿氏)
それでも掃除したい人は、「月に数回綿棒で入り口を掃除するか、風呂あがりに耳の入り口をタオルなどでサッと拭く程度」がいい。
― [今どきの常識]どっちが正解なのか? ―


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