「ビールで痛風や肥満になる」ってウソ!?
新たな学説や研究結果により、これまで信じて疑わなかった常識が覆ることがしばしばある。
関節の大きな腫れと激痛を伴うことで、恐れられている痛風。尿酸が体の中にたまり、それが結晶になって激しい関節炎を生む病気のため、「体内で尿酸へと変わるプリン体の摂取を控えるべき」→「プリン体を多く含むビールを控えるべき」という話は誰もが聞いたことがあるだろう。
しかし、最近では「ビールで痛風は嘘」、「ビールで痛風が治る」などという話も聞く。一体どれが本当なんだ?
結論から言うと、アルコール類の中では痛風発症のリスクはビールを飲用する人がもっとも高いというのは本当だ。これは世界五大医学誌の『ランセット』に’04年に掲載された、4万7150人の男性に対して12年間にわたって行われた疫学調査の結果による。
「ただビールだけが悪者というのも違います。最近では、『糖質の摂取量を控える』『大量飲酒を避ける』『激しい運動を控える』など、総合的に予防することが大事だとされています」と話すのは管理栄養士の安中千絵氏。また、そもそもプリン体についても、ビールよりも肉や魚などの食品のほうがプリン体の量は多い。そのため「ビールをやめただけでは痛風予防にはならない」とのことだ。
「ただ、アルコールは肝臓で分解される際に、体内で作られるプリン体の産生を増加させ、体外への尿酸の排出を抑制します。ビール党の人は、一度に何リットルも飲む人が多いので、ビール=痛風の原因とされやすいのでしょうが、それはビール以外のお酒を飲み過ぎても同じこと。逆に言えば、適量飲酒の範囲ならば、ビールを飲んでもそこまで痛風リスクが高くなることはありません」
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