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一人でいることをどう楽しむか?を描くエッセイ漫画が人気なワケ 【荻上チキ×清野とおるのファミレス対談】

チキ:清野さんの作品にも強烈なエピソードが出てきますけど、ネタってどうしてるんですか? 清野『ゴハンスキー』や『おこだわり』は、結構、友達とか仕事仲間とか、身近なところから拾うことが多いですね。 チキ:友達は多いほうですか? 清野:友達は……少ないですね。知り合いは多いとは思いますけど。 チキ:友達と知り合いの違いは? 清野:チキさんはどうですか? チキ:2人でカラオケに行って、朝までいれたら友達、みたいな。 清野:なるほど、それは友達ですね。 チキ:僕たち、同世代ですよね。 清野:聖闘士星矢とか。ビックリマンシールを集めていた世代ですよね。 チキ:僕はゲームでしたね。ずっといじめられていたんだけど、雑誌で裏技を覚えて、その知識を話すことでいじめを回避する。情報源になることで生き延びるやり方はそこで学んだ気がします。 清野:情報戦ですね。 チキ:ゲームを返してもらえないこともよくありました。当時、超人気の『テイルズオブファンタジア』を団地の達郎に貸したら返ってこなくて。返してって言ったら、「もう売った」って言われたり。 清野:くそ。くそですね。 くそですよ、そいつは。 チキ:代わりにって、『餓狼伝説』を渡されて。たとえるなら、『メタルギアソリッド5』をパクられて、『バーチャファイター』を返されるくらいのギャップですよ。 清野:僕も買ったばかりの白いシャーペンを、クラスのK君にパクられたことがあります。白いペンをマジックで黒く塗りつぶされて。それを指摘しても、頑として犯人だとは認めてはくれませんでしたね。「黒いから、俺のじゃん。黒く塗ってなんかいないよ。」って。 チキ:罪の意識を背負って生きていくくらいだったら、正直に言ったほうがいいと思うんですけどね。 清野:一生背負ってほしいですよね、十字架を。       *          *          * チキ:僕、清野さんの漫画でいいなって思うのは絵の汚さなんです。 清野:おい、チキ……。俺なりに全力できれいに描いてるつもりなんですけど……。 チキ:どこにレンズを当てるかで作家性って出るじゃないですか。登場人物、人の皺、飛び散る汗に鼻水……。清野さんって、そうしたものに迫り、ちゃんと小汚いものの汚さを残して描いてくれる。そういうところが好きです。 清野:今、褒められたんですか、僕? 褒めたんですよね?チキさん?ねえ、チキさん? ※この対談は週刊SPA!6月7日号の『週刊チキーーダ」!』から一部抜粋したものです <撮影/矢木隆一> 【清野とおる】 ’80年生まれ。北区赤羽在住の漫画家。代表作に『ウヒョッ!東京都北区赤羽』『その「おこだわり」、俺にもくれよ!!』など。週刊SPA!連載『ゴハンスキー』第2巻が絶賛発売中 ●『ゴハンスキー』特設サイト https://nikkan-spa.jp/info/gohansukieeee
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ゴハンスキー3

グルメマンガの常識を覆す全27話を収録


ゴハンスキー2

珍才マンガ家・清野とおるのノンフィクショングルメマンガ第2弾


週刊SPA!6/7号(5/31発売)

表紙の人/ 岩田剛典(EXILE/三代目 J Soul Brothers)

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