更新日:2016年06月08日 13:14
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東京駅から電車で60分、「都心からもっとも近い廃村」はこうして生まれた

約30年手付かずの状態の理由は

 一体なぜこのような有様になってしまったのだろうか。横須賀市田浦の行政センターに問い合わせてみたところ「この辺りを開発しようとした業者が、何かしらのトラブルで断念せざるを得なくなり、そこから現在まで2~30年ほど放置されている。行政も手をつけられない状態」との回答を得た。  より詳しい事情を知ろうと、近くの田浦地区の住民(40代・女性)に話を聞いたところ「30年ほど前かな、丸紅が住宅開発しようとして、山に住む住民に半ば強制的に退去を命じたんです。だけど、この一帯はところどころにある柱の『波マーク』を見てわかるように、海軍の土地であるのと、道路の下には丹沢の山の方からつなげている水道管が4本走っています。それを避けて工事をしていくのには予想以上に費用がかさむようで、業者と揉めてしまったとか。そのまま計画自体が頓挫したようです。」と答えてくれた。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1127755

住宅街で見かけた波マークの柱

 海が近く、風光明媚な景色が広がっている場所なので、興味のある方は横須賀観光も兼ねて訪れてみるのも良いだろう。だが、いくら空き家とは言え、勝手に住居に入ってしまうと刑法に抵触してしまうので、マナーを守って見に行って欲しい。 <取材・文/日刊SPA!編集部>
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