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中国の「対外強硬政策」を挫折させたベトナムと日本の戦略

南シナ海の中国領有権を認めなかった仲裁裁判所判決


 国連海洋法条約に基づくオランダ・ハーグの仲裁裁判所は、7月12日、南シナ海で中国が主権を主張する独自の境界線に対し、国際法上の根拠がないと認定した。スプラトリー(南沙)諸島、パラセル(西沙)諸島、スカボロー礁を押さえ、主要航路を三角形で囲む海域を軍事基地化している中国の傍若無人な軍事拡張の動きに、国際社会から厳しい警告が出された形だが、中国は判決を受け入れないとして反発を強めている。日本は、今後、中国にどう対処していけばいいのだろうか。

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中国による埋め立てが進むスビ礁(2015年5月)

「決して降伏しない」ベトナム


 中国は、ベトナム沖では、石油切削用プラットフォームを造って居座ろうとした。それに対しベトナムは、所有する全艦船20数隻を周辺海域に送った。すると中国はさらに大きな艦船100隻以上を送り、高圧放水銃などを使ってベトナム艦船を排除した。中国側は「中国海軍の強さを誇示すれば、ベトナム側は圧力に屈する」とみていたのだが、それは間違いだった。ベトナムには「決して降伏しない」という覚悟があった。かつては中越戦争で中国軍の侵略を跳ね返し、ベトナム戦争でも米軍に屈しなかったのがベトナムという国である。

 ベトナム政府は、反中デモを事実上黙認し、さらには中国への軍事侵攻すら厭わない態度に出たのだ。

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中国の脅しに屈しなかった安倍政権

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