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猫ひろし「五輪は観るものじゃなく、出るものだ!」――さまざまな犠牲を払い五輪で得たものとは?

 芸人らしく時折り、おどけるものの根は真面目。ただの芸人が完走できるほどマラソンは甘くない。

脚が折れても絶対に完走しようと思っていた

「でも、完走してなかったらどうなっていたか……。僕のなかでは脚が折れてでも走り切らなければという思いもありましたが、周りの人はそんな決意のもと走っているとは思ってもいなかったでしょう(笑)。もちろん芸人で走っているのは僕だけ。順位がこうなるのは最初からわかっていましたけど」  最後はヨルダンの選手と“激しい最下位争い”を繰り広げ、ゴール直後にはスタンドを煽るなど、地球の裏側でも芸人魂を見せた。いかなる心境だったのだろうか。 「途中で最下位から追いついてきたヨルダンの選手に『あともう少しだから一緒に頑張ろうぜ』みたいなことを英語で言われたんです。でも、彼に抜かれたらビリになると思い、力を振り絞って逃げました(笑)。ゴール後は観客がカンボジアコールをしてくれたから、芸人として盛り上げただけなのに、終わったあとは、日本でも経験したことのないサイン攻め。日本各地のマラソン大会に営業に行ってギャグを放った経験が生きたのか、外国人相手に爆笑を取れ、ゴール後は芸人としてリオの舞台に立て、盛り上げることができました」
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