更新日:2022年08月19日 09:54
エンタメ

放送事故!? FNS歌謡祭、長渕剛の“新しすぎる”乾杯にテレビの底力を感じた【コラムニスト・村橋ゴロー】

―[村橋ゴロー]―
長渕剛 そのとき、茶の間がざわついた。  12月7日のFNS歌謡祭第1夜、トリを務める長渕剛が『乾杯』を歌い出した瞬間だった。 「ドゥーーン!! ワイ!!」  え!? ドゥーーン? 村上ショージ? 画面には長渕が映ってるけど、音声は村上ショージなの? 13日放送の『マツコの知らない世界』で、ゲスト出演した辛島美登里と稲垣潤一がそれぞれ『サイレント・イヴ』『クリスマスキャロルの頃には』を、CD通りの歌唱で披露。それを観たマツコが「素晴らしい! 歌い方変えちゃう人、多いじゃないですか」とコメントしたが、この日の長渕は歌い方を崩すどころの話じゃなく、歌詞までも変えて『乾杯』を披露。長渕は、いきなりラップのようにまくしたて、こう吠えた。 アメリカ大統領が誰になろうとも そりゃ俺達次第じゃねえか  これには、同番組を観たという伊集院光が『深夜の馬鹿力』のなかで、「これ長渕さんが作られてる曲なので自由に歌えばいいんですけど、これ川内康範先生が作ってて、森進一さんがこの歌い出ししたら事が違ってきますよっていう(笑)」レベルなのだ。しかしここまで歌詞が変わったのには、意味がある。曲紹介の際、MC陣はこう説明した。 「結婚ソングとして親しまれていますが、震災などを経て、楽曲の持つ意味合いも変化したと長渕さんは言います。今、こんな時代だから届けたい“新しい乾杯”がある。そんな思いを込めてお送りしたいと思います」  そう、伊集院光が言ったように、これは長渕の歌なので、これが新しい乾杯と言われたら、そうなのだ。だから今週控えている友人の結婚式で、乾杯を歌おうと考えているあなたは、 アメリカ大統領が誰になろうとも!!  とシャウトしなければならないのだ。親類縁者たちが凍りついたとしても、「いやこれが、新しい乾杯ですよ」と言えばいい。そしてここから、長渕の新しい乾杯のシャウトが続いていく。 ウ・タ・ヨ ノ・コ・レ オリンピックもいいけどよ 若者の貧困、地域の過疎化どうする? 騙されねえぜマスコミ 騙されねえぜヒットチャート (一部抜粋)
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