ユウキロック『M-1グランプリ2016』全ネタレビュー 「スーパーマラドーナと和牛がかわいそうに思えた」
かつてない大混戦の末、「銀シャリ」が悲願の戴冠を果たした「M-1グランプリ2016」。各コンビはどんな思惑を胸にこの大舞台に挑んだのか? 決勝直前の見どころ解説が冴え渡ったユウキロックがすべてのネタをレビュー。今年もツイッター解説が大きな注目を集めた元「M-1」ファイナリストに今大会を改めて振り返ってもらった。
①アキナ
審査員登場から緊張感漂う舞台にトップバッターで登場した2人。登場音が消える前から「どーもー」と言い続け、「アキナです。お願いします」と自ら拍手を叩き、笑顔を振りまく秋山君。7秒ほどの出来事だが、観客の緊張感を和らげるには十分すぎる笑顔だった。そこからは親の離婚に対する5歳の子供がませた台詞を連発し、笑いを誘う。そして、「ボンド」のくだりで爆発。完全に観客を掴んだ。最後、「あだ名」のボケできっちり爆笑を取ってネタ終了。得点446点。巨人師匠以外90点を超えない。ウケは申し分なかったが、見る人によれば、ませた台詞を羅列しただけに見えたのかもしれない。構成という面で、もう少し物語に深みを持たせられれば審査員も点数をつけざるをえなかったと思う。それを差し引いてもトップバッターとしては十分な出来だった。
1972年、大阪府生まれ。1992年、11期生としてNSC大阪校に入校。主な同期に「中川家」、ケンドーコバヤシ、たむらけんじ、陣内智則らがいる。NSC在学中にケンドーコバヤシと「松口VS小林」を結成。1995年に解散後、大上邦博と「ハリガネロック」を結成、「ABCお笑い新人グランプリ」など賞レースを席巻。その後も「第1回M-1グランプリ」準優勝、「第4回爆笑オンエアバトル チャンピオン大会」優勝などの実績を重ねるが、2014年にコンビを解散。著書『芸人迷子』
⇒試し読みも出来る! ユウキロック著『芸人迷子』特設サイト(http://www.fusosha.co.jp/special/geininmaigo/)
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『芸人迷子』 島田紳助、松本人志、千原ジュニア、中川家、ケンドーコバヤシ、ブラックマヨネーズ……笑いの傑物たちとの日々の中で出会った「面白さ」と「悲しさ」を綴った入魂の迷走録。 |
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