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「WELQ」炎上に見る「バイラルメディア」の杜撰さ【中川淳一郎】

WELQ

「WELQ」問題を受け、東京都の福祉保健局は11月28日、DeNAの担当者を呼び出すと表明。薬機法(旧薬事法)違反と見られる記事があることなどから、薬事監視指導課が事情を聞くという。12月1日、DeNAは他8サイトを非公開、これに加え、12月5日には「MERY」も非公開にすると発表した。

 DeNAが運営する医療系情報サイト「WELQ」が炎上、公開を停止した。もともと「死にたい」と検索した場合、上位に同サイトの「死にたいと思ったときに試して欲しい7つの対処法」なる記事が登場すると話題になったのが発端だ。そこに広告が貼られていることが不適切とされ、10月に一旦炎上。その後、同サイトの他記事が検索でやたらと上位に来るも、記事の質が低いことからその手法が問題視された。なにせ肩こりの原因を「幽霊」と説明するのである。

 元関係者らが明かした資料では「2000文字1000円」といった形でクラウドソーシングを使い仕事を発注していた。「記事が長ければ長いほどグーグル検索の結果が上位に来る」という法則を利用し、8000文字程度の冗長な文章が量産されていたという。記事の生産には、ネットで専門家が書いた記事をコピペ。言い回しを変え、断定をしないよう気を使うことでオリジナル記事風に見せていた。「〇〇に効果があります」と書くのではなく「〇〇への改善が期待できるとの説もあります」といった形にするのだ。運営側は、医療系の知識に関する指示はせず、あくまでも「書き方」に対するレギュレーションをライターに指示していたという。こうした実態が明かされたとき、オレも納得はできた。というのも、基本的に雨後の筍のごとく誕生した「バイラルメディア」や「キュレーションメディア」の記事作りはお粗末だからだ。運営の側で文章や写真の著作権については「引用元を明記すればOK」などと独自のゆるすぎる基準を設け、コピペやパクリを事実上容認していた。

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