更新日:2017年04月11日 23:17
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男に求められるのは“子育て”じゃなく“子育ち”の環境整備【安藤哲也×田中俊之 パパの未来を語る】

部下育てにも子育てにも使える「30秒ルール」

安藤哲也氏

安藤哲也氏

安藤:男女関係なく、育児しているとそういったジレンマに陥るんですよね。どうやって落としどころを見つければいいんでしょうか? 田中:いまの時期、どっちが大事かをちゃんと考える機会にはなったとは思います。本は5年後でも書けるでしょうけど、子どもはいましかお世話できない。いつかは、お父さんのことなんて……(苦笑)。安藤さんのところはどうですか? 小学生になっても、お父さんのこと好きって言ってくれているんですか? 安藤:「大好き!」とはさすがに言わないけれど、家にいると横に寄ってきて、今日買ってきたベイブレードがどうだとか。やっぱり、お父さんには話を聞いてほしいんですよね。  僕もいま管理職に伝えているんだけど、「30秒ルール」っていうのがあって。 田中:「30秒ルール」ですか。 安藤:子どもや部下が話しかけてきたときに、パソコンを見ながら「ああ、ああ」って言っていたらダメだよって。ちゃんと30秒、しっかり向き合って目を見て「こいつはこういうことを言いたいんだな」って理解しようとすることが大事なんです。 田中:それは本当にいいと思いますね。うちの子もまだ1歳ですけれど、作業しながら頷いても不満そうですよね。1歳児にして、すでに。 安藤:やっぱり承認されている、自分に関心持ってくれているっていうのは、対面しないと伝わらないですよね。いまはみんな、パソコンやスマホと会話しちゃっている。 田中:最近話題になったのが、『ママのスマホになりたい』(WAVE出版)っていう絵本があるそうなんです。 安藤:えっ、ママのスマホに? 田中:ママがスマホばっかり見ているから、そういうタイトルになっているのかなと。 安藤:それ、ママに振り向いてほしい夫の気持ちでもあるんじゃない? 田中:そうかもしれないですね(笑)。
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父親の家庭内アイデンティティ
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「パパは大変」が「面白い! 」に変わる本

本書の第五章にも、安藤氏×田中氏の対談を収録。男性も「当たり前に」育児をすることを求められてしんどい現代、育児も仕事も、人生を楽しくするために必要な社会なあり方について提言を行っている。

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