雑学

友達も無く…「4か月風呂に入らない」生活を送る43歳自虐うつ男のリアル

 些細なことをきっかけにして生活意欲を失い、自身の健康や衛生、人生に対して捨て鉢になってしまうセルフネグレクト。放置すると、ゴミ屋敷から孤独死まで向かってしまうという恐ろしい状態が今、30~40代を中心に広がっているという。週刊SPA!5/16号でも「死を招く自虐うつの正体」と題し、この自暴自棄に陥ってしまう人たちのメカニズムを紹介したが、その取材の中で出会った坂田住太さん(仮名・43歳)も、そんなセルフネグレクト状態に陥ってしまった一人だ。まずは彼の物語から振り返ってみたい。

30歳すぎから友人もいなくなった


 銀行員の父親のもと真面目な家庭で育ち、高校は地元の進学校を卒業。東京の大学に進み、彼女もできるなど普通の学生生活を送っていた。しかし、就職活動に失敗したあたりから人生が狂い始める。

「就職せずに職を転々としました。ペンションで住み込み従業員になってみたり、ラブホテルで働いてみたりしたんですが、どれも長続きせずに、次第に“働くことが怖い”と感じるようになって、お酒を大量に摂取するようになったんです」

 30歳をすぎると、当時付き合っていた半同棲中だった彼女にも「出ていけ!」と言われ、「学級委員長だった俺が誘っても、友人は誰も一緒に飲んでくれない」(坂田さん)状況になり、友達もいなくなる中、孤立。気がつけば、引きこもり状態になっていた。

「ある日、お酒を飲んでいたらゲホッと吐血した。ああ、高杉晋作みたいだなあって一瞬かっこよく思えたのを覚えています。心配した家族に引きこもり矯正施設に入れられたこともありました。でも、費用が払えなくなって、1年半で根をあげて強制的に働かせられました」

 就労支援施設と相談しながら、就いたのはカップラーメンのダンボール箱を運ぶ倉庫会社だった。

「本当は50~60代の女性がやる仕事らしいんですが、“こんな楽な仕事があったんだ”と感動して続けることができました」

 月収12万円。親から5万円の仕送りをしてもらいながら充実した日々を送り、彼女もできた。このまま引きこもり生活から脱出できるかと思ったが、そう上手くはいかなかった。このとき、坂田さんは41歳である。

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4か月風呂に入らないと垢が角化する

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週刊SPA!5/16号(5/9発売)

表紙の人/ 有村架純

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