インスタで“変なおじさん”にならない撮影テク、プロ写メラマンが指南
志村けんがインスタグラムで誤爆。リアル“変なおじさん”になってしまったとネットでは話題(しかし所属事務所は乗っ取り被害にあったと警視庁に報告)。だが実際、インスタには“変なおじさん”が多いのである。おじさん読者の皆様はこんな経験はないだろうか。ムダな飯テロとナゾな風景写真の連投……。じつは、女性からはこのような意見が出ている。
「毎日の食事を載せるのはいいけど、そもそも美味しそうに撮る気がないのか……。メシマズ写真ばかり」(29歳・出版)
「風景の写真が全然キレイに見えない。なんだか生活臭が漂ってきてキモイ……」(26歳・広告)
とはいえ、サラリーマンのおじさんであれば、そもそも“リア充”で“パリピ”の若者とは違って大した日常を過ごしていないことも事実。必然的に食事や風景の写真が増えてしまう。そんななかで、リア充のふりをしたいのか、下手な写真をアップしまくることが「ダサい!」「変なおじさん!」という印象にもつながっているのだ。
では、おじさんでも無理せずに周囲からウケる写メを撮るにはどうしたらいいのか。プロ“写メラマン”に聞いてみた。
「いまのスマホのスペックやインスタの機能としても充分にハイクオリティな写真が撮れますよ」
こう語るのは、プロカメラマンとして活動しながら、“いかにスマホでも良い写真が撮れるのか”を実践しているジェイリー・キュー氏。スマホで撮ったインスタ写真を雑誌から掲載したいとの依頼を受けることも多いのだという。
「じつは、おじさんが飯テロ写真を撮る際に重要なのはコレなんです」
そう言って取り出したのは、なんと1本のタバコ……。どういうことなのか。
「これは飯屋にいるときに、どの場所に料理を置いて撮ればいいのか見つけるために使う。細長くて立つものであれば、なんでも構いません。デッサンでもそうなのですが、影を付けるとなんとなく上手く見える。タバコを立てて、“日時計”をイメージしてください。その影が5~8時になるところが撮影ポイントです。この日時計式計測を使えば、センスが良さそうな写真が簡単に撮れますよ」
つまり、料理は逆光になる場所で、下に影が付くように撮ることが秘訣なのだという。
「これがシャドウ(影)のテクニック。さらに、ハイライト(光や白飛びしている部分、明るく見える部分)を入れましょう。ハイライトは上半分のほうにあると良いですね」
ということで、素人さんが実際に試してみた。
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1321219
お好み焼きにソースをかけたから……という話は置いといて(笑)、ハイライトが入ったことで印象が良くなった。
<飯テロ写真のポイント>
・料理は逆光になる場所で下に影が付くように撮る
・ハイライト(光や明るい部分)を上半分のほうに入れる
おじさんたちが普段なにげなくアップしてしまう飯テロ写真だが、この2点に気をつけるだけで雰囲気がガラッと変わる。さらに、構図の作り方。まずは素人のおじさんが撮影した太巻きの写真の失敗例から。
「かろうじて太巻きということはわかりますが、これではなにが主役なんだか、さっぱり不明ですね。ガリっ?」
同じ太巻きをジェイリー・キュー氏に撮影してもらうと……。
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1321222
被写体が同じであるにも関わらず見違えた。構図のコツは?
「メインを手前に、サブは後ろに。役割分担をして主役をハッキリさせましょう」
続いて、少し良いレストランに行ったときに、おじさんが載せがちな写真を見ていこう。
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1321225
「コックが作業をしていることは伝わりますが、肉の美味しさはまったく伝わってきません。よくこういった写真を見かけますし、つまらないですね。そこで、少し遊んでみます。iPhoneのブースト(長押しで連写)機能を使って、良い演出の瞬間を狙いましょう!」
この通り、インパクトは一目瞭然だ。せっかくインスタにアップするのなら、このぐらい遊び心があってもいいのではないか。
インスタ映えする飯テロ写真のコツ
1
2
明治大学商学部卒業後、金融機関を経て、渋谷系ファッション雑誌『men’s egg』編集部員に。その後はフリーランスとして様々な雑誌や書籍・ムック・Webメディアで経験を積み、現在は紙・Webを問わない“二刀流”の編集記者。若者カルチャーから社会問題、芸能人などのエンタメ系まで幅広く取材する。X(旧Twitter):@FujiiAtsutoshi
記事一覧へ
記事一覧へ
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ