「ストロングBJと新日本のストロングスタイルは別物」大日本プロレス・岡林裕二の野望【最強レスラー数珠つなぎvol.10】
――新聞配達もするし、バキュームカーにも乗るし(笑)。プロレスを好きになったのはいつ頃ですか。
岡林:小学校3年のときに、かくれんぼをしていて、僕、焼却炉に隠れてたんですよ。そしたら焼却炉に古本がたくさんあって、その中に『週刊プロレス』があったんです。「なんだこの本?」と思って開いたら、衝撃を受けたんです。それまでプロレスを見たことは一度もなかったです。興味がないというか、知らなかったんですよね。テレビの放送も夜中だったし。そこからはプロレス一色です。他はなんにも興味がなくなりました。みんながミニ四駆をやっている中、僕はプロレス。プロレスか、『トラック野郎』。乗り物が好きだったんですよ。バキュームカーも(笑)。あとはもう、プロレスでしたね。高知はテレ朝系列がなかったので、全日本プロレスを観ていました。当時は四天王プロレスですね。
――好きだった選手は?
岡林:スタン・ハンセンとか、スティーブ・ウィリアムスが好きでした。もう、すごいじゃないですか。暴れまわって。あの当時は、日本人選手よりも外国人選手が好きで、レンタルビデオ屋さんにビデオを借りに行っても、WCWとかWWFとか、アメリカンプロレスばっかり。外国人選手の華やかさ、大きさ、筋肉、ファイトスタイルなんかが大好きで。圧倒的なパワーじゃないですけど、新日本で言えばスコット・ノートンとかベイダーとか、そういうのに憧れましたね。大きいものや強いものへの憧れがありました。
――体を鍛えているのは、そういった憧れから?
岡林:「岡林の人間は力が強い」って、小学校のときから言われてたんですよ。「やっぱり親父は力強いな」とか。「親父の遺伝で兄貴も力強いな」とか。そういうのをずっと聞いてきたので、僕も力強くないといかん、みたいなのがあったんです。小学校のときは相撲をやってたんですけど、勝てないときは悔しかったですね。中学校からは柔道をやりまして、中3でベンチプレスを100kg上げました。柔道と相撲の練習以外、トレーニングはしてなかったんですけど。元々、力があったというのもあって。それが自信になって、強くなりたいと思うようになりました。
――昔から負けず嫌いでしたか。
岡林:負けず嫌いでしたね。負けたくないという気持ちになったのは、小学校6年くらい。それまでは相撲の大会があっても、「負けてもいいから早く帰ってゲームがしたい」と思ってました。わざと負けてたという言い方もあれですけど。小6のときに、強さへのこだわりというか、やっぱり親父も兄貴もすごいすごい言われていたので、僕がこんなんじゃダメだと思うようになって。そこから、もっと頑張らないといかんなっていう気持ちになりました。あそこに力が強い奴がおるとか、あそこに相撲が強い奴がおるっていう話を聞いただけでも悔しくて。負けず嫌いなのは、いまも変わらないですね。
――プロレスでは「負けても良い試合をすればお客さんは喜ぶ」という人もいますが、勝敗にはこだわりますか。
岡林:勝ちにはこだわります。もちろん、良い試合をしないといけないという部分もあるし、試合だけじゃなくて他の部分でも負けたくないですね。トレーニングでもそうですし、頭は悪いのでその辺は置いておいて(笑)、力だったり、売店だったり。
――パワーファイターですが、パワーだけじゃなくテクニックもあるのがすごいです。
岡林:テクニックあるんかなあ(笑)?レスリングの部分に関しては、デビューしてから関本さんにずっと教わっていたので。それは本当に感謝しています。
尾崎ムギ子/ライター、編集者。リクルート、編集プロダクションを経て、フリー。2015年1月、“飯伏幸太vsヨシヒコ戦”の動画をきっかけにプロレスにのめり込む。初代タイガーマスクこと佐山サトルを応援する「佐山女子会(@sayama_joshi)」発起人。Twitter:@ozaki_mugiko
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■大日本プロレス・後楽園ホール大会
http://www.bjw.co.jp/event_detail.php?id=1403
【開催日】2017年5月25日(木)
【開場時間】17時30分
【開始時間】18時30分
【会場】後楽園ホール
■「両極譚~RYOGOKUTAN~」両国国技館大会
http://www.bjw.co.jp/event_detail.php?id=1332
【開催日】2017年7月17日(月)
【開場時間】13時30分
【開始時間】15時00分
【会場】両国国技館
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