ポテトサラダで食中毒の謎と対処【コラムニスト木村和久】
―[木村和久の「オヤ充のススメ」]―
― 木村和久の「オヤ充のススメ」その176 ―
埼玉のスーパーなどで発売された惣菜のポテトサラダから病原性大腸菌O157が発見され、食中毒になった人がたくさんいた。現時点では、感染源が特定されていない。残っていたポテトサラダからは菌が検出されず、どの流通経路で菌に感染したか謎である。
このニュースを聞いたとき、これは他人事で済まされる話ではないと思った。何しろ2か月ほど前、食中毒にかかって下痢やら嘔吐やら、大変な目に遭ったのだ。自分の経験を踏まえて、食中毒を未然に防ぐにはどうしたらいいか、考えてみたい。
今回の騒動で何がショックかというと、比較的安全と思われていた惣菜のポテトサラダが食中毒の感染源だったことだ。刺身などの生ものや肉類、野菜なら想像できるが、ポテトサラダは1回加工して、特にジャガイモは熱処理してあるから安全だと思っていた。そもそも食材そのものが感染源というより、流通ルートのどこかで菌が付着した可能性は拭い切れていない。もしそうなら、何を食べても食中毒になるではないか。
これと似たような状況の食中毒を体験したばかりなので、細かく報告しておく。
日頃食べ慣れている某うどんチェーンでの出来事だった。通常かけうどんにかき揚げ、サイドメニューにコロッケとおにぎりを加えて食べている。何が当たったのか? それはかき揚げだった。
一番当たらなそうな熱処理をしているかき揚げに裏切られたと思うと、ほんと残念です。
うどんを食べたのが夕方6時半頃。お腹が重くなって来たのが1時間後。冷房の効きすぎだろうぐらいに思っていたら、急に差し込みが。一度目のトイレに行く。
それから、これはヤバそうじゃないかと勘が働き、早めに家に帰ることにした。お腹が張りだしたのが8時過ぎ、9時頃には嘔吐と下痢のダブルパンチで、のたうち回っていた。なんでかき揚げからうつったってわかるか? 吐いたもの全てがかき揚げだったからだ。いやあ、人間の体というのはよく出来ているもので、うどんやコロッケやおにぎりはちゃんと胃を通って消化している。かき揚げだけは「これはダメ」と胃で通さない。多少は胃を通過したけど、多くは残ってて未消化だった。
だから、かき揚げのみがゲロゲロ出て来て、気持ち悪かった。あの油のあげた匂いが酸っぱい胃液と混じり、なんとも言えない香りが口の中に充満する。あれから1度もかき揚げを食べてません。もうトラウマになっていますね。
食中毒当日は枕を濡らしながら、しくしく寝込んでおりました。翌日も下腹部に張りがあり、「軟便太郎」が出まくりなので、かかり付けの内科に薬をもらいに行き、安静にしてました。元気になったのは3日目ですかね。
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