ニュース

座間9遺体事件・白石容疑者と連絡をとっていた少女の告白「できれば、自分も殺してほしかった」

ひっそりと殺されるなら、殺してほしかった

カカオトーク

白石容疑者は「死ぬ方法」について詳しく語り始めた

 家庭に居場所がなく、安心感を抱けずにいたAさん。“信頼できる大人”を求めていたのか、3か月のSNSでのやりとりで男をすっかり信頼してしまった。その結果AさんはPTSDを患い、6月に高校を中退した。そんなときに白石容疑者との接点があったのだ。 「こんなに辛いのに、生きていなきゃいけない理由がわからない。胸が苦しくなることが多くなって、『いつ死のうかな?』とばかり思っていました。飛び降りは怖い、薬は吐いて苦しかっただけ、首吊りは失敗……どうしたら楽に死ねるのかと悩んでいました」  一連の報道を見て、Aさんは「私とカカオトークで話していた死に方と同じ方法でやっていたんだな……」と思ったという。 「もしあのとき通話をしていれば、レイプされたばかりでなければ、信頼してしまっていたかも。そうなったら、家に行っていたのかもしれません。こんな大事件になるのは嫌ですが、明るみにならずにひっそりと自分だけが殺されるのなら殺してほしかった。20歳まで私は生きていない、どうにかして死にたいと思います」  Aさんはその後も「自殺募集」とつぶやいた。すると規制強化の一環か、家を突き止めて警察官がやってきたという。  彼女は、タイミングや相性しだいでは白石容疑者と会っていたのかもしれない。死にたい女性たちからすれば、現実の人間関係よりも魅力的に感じる面もあるのだろう。  白石容疑者は自らの欲望のまま、自分本位に女性らを殺害したのかもしれない。しかしその背景には、死んでしまいたい、殺してほしいと思っている多くの若い女性がいて、十分にケアがされていないという現状がある。問われているのは、自殺の話をせずにタブー視する社会の側なのかもしれない。 取材・文/渋井哲也 写真/時事通信社 ※週刊SPA!11月14発売号「首吊り士・白石隆浩容疑者に[殺されたかった女たち]の告白」より
1
2
週刊SPA!11/21号(11/14発売)

表紙の人/ 中条あやみ

電子雑誌版も発売中!
詳細・購入はこちらから
※バックナンバーもいつでも買って、すぐ読める!
おすすめ記事