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親の相続税対策してる?間違った生前贈与で損するケースが続出

 実家に眠る貯金、生命保険、投資信託etc. 親の資産を守るため子は何をすれば良いのかハウツーを紹介する。

相続税

「贈与したつもり」は通らない!


 相続税対策の王道といえば「年間110万円までの贈与」だが、この手法に関していまだに誤った知識がまかり通っていると話すのは、相続に詳しい税理士の秋山清成氏。

「生前贈与については『子供や孫の名義に預金を分散しておけばいい』という手法が長らく独り歩きしてきました。しかし、名義分散だけでは生前贈与と認められないケースが大半です」

 民法における「贈与が成立する条件」とは①「あげた」という意思表示、②「もらった」という受諾認識、③もらった人が自分で財産を管理、運用・使用すること。特に③を立証できる形跡が必要だ。

「その点を理解していない人が多すぎます。親が印鑑、通帳、カードをすべて保管していたり、結婚した子供の口座が旧姓のままで残っていたりする場合、③を満たしていないので贈与があったとは認められず、がっつり相続税の対象に。いまや名義預金は税務調査官にとって最大の標的なので、ひとつでもポイントを外せばアウト」

贈与を受けたら子供本人がお金の管理を


 もう一点、秋山氏が強調するのが「相続税対策を税理士に相談するなら、相続・贈与専門の税理士にしろ!」ということだ。

「税理士もジャンルが多様なので、専門外の税理士に依頼すると、とんでもない指導を受けることがあります。私の知っている例では、『相続時精算課税制度』を利用した節税対策で、節税どころか約9000万円の損失を出したケースがありました。友人知人に税理士がいるからといって、専門外の人に安易に相談するのはNGです」

秋山清成氏

秋山清成氏

【秋山清成氏】
税理士。相続税に携わって41年の、元国税調査官。秋山清成税理士事務所代表。著書に『間違いだらけの相続税対策』(中央経済社)がある

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