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安倍政権が取り組みに力をいれる“二つの北”とは?/江崎道朗

― 連載「ニュースディープスロート」<文/江崎道朗> ―

G20

安倍首相は12月1日、G20が開催されたアルゼンチンのブエノスアイレスで、ロシアのプーチン大統領と会談した。北方領土問題を含む平和条約締結に向け、河野太郎外相とラブロフ外相を交渉責任者とし、協議を加速させることで合意した ※写真は首相官邸公式サイトより

二つの「北」と対等に渡り合う力が日本にあるか


 安倍首相があれほど執念を燃やしていた憲法改正だが、臨時国会でもまったく進展がなかった。審議を拒んだ立憲民主党ら野党の責任が大きいが、外国人労働者の受け入れ拡大を図る「出入国管理法改正案」を出せば、憲法改正どころではなくなることは安倍政権もわかっていたはずだ。

 安倍首相は何を考えているのか。永田町で何人かの人たちに疑問をぶつけたところ、ある人から「二つの北という言葉を知っているか」と言われた。

「どういう意味ですか」と尋ねると、「官邸がいま懸命に取り組んでいるのが、北朝鮮と北方領土の二つの『北』だという噂が飛び交っている」というのだ。

「北朝鮮とは、横田めぐみさんたち拉致被害者の奪還のことですか、それとも北朝鮮の核開発のことですか」

「それはわからないが、官邸主導で北朝鮮との秘密交渉を進めていて、主導権を奪われた外務省がイラ立っていると聞いている。ともかく安倍首相はこの二つの北にこだわっているというのだ」

「デフレ脱却と憲法改正は?」

「デフレ脱却については景気も上向きつつあるし、ある程度メドがついたということではないか。憲法改正については、首相として十分に旗を振ってきたので、あとは自民党執行部に任せたいということではないか」

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国際条約を破る常習犯である二つの「北」

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