新型BMW3シリーズは高いカネ出して買う価値ある? 旧型オーナーがジャッジ
職人:確かに乗り比べると、旧型のほうがBMWらしい感じはしましたねえ……。
担当K:新型はパワステが軽くなって、あれでBMWらしさが薄くなったと思いました。
永福:まさにそれだ。先代3シリーズは、パワステは重めでどっしりだが、切ればヒラリと軽快に曲がる。あれで誰もがBMWらしさを感じることができたんだが、新型にはそれがない。
担当K:それより見た目が問題じゃないですか? 旧型と並べても、フツーの人は見分けられませんよ。
永福:いや、むしろ旧型のほうがバランスがよくてカッコいい。走りもそんなに違いはないし、これじゃわざわざ高いカネ出して新車を買う意味がない!
職人:新型で一番感動したのは、「リバースアシスト」でしたねえ。
永福:時速36km以下の車速で走った、直近50mまでのステアリング操作を自動的に記憶しておいて、バック走行時にそれを忠実に再現する機能だな。スーパーなどの駐車場で、「奥まで行ったけど空いてなかった~」みたいなときに、バックに入れてボタンを押せば、自動で元来たルートを戻ってくれるという。
担当K:勝手にハンドルが切れて、うねうね~って戻っていくのはすごいと思いました!
永福:面白い機能だとは思うが、そんなの年に何回使うかね? そういう装置が一番必要なのは、バックに自信のない女性ドライバーだろうが、彼女たちはこんなボタン、たぶん怖くて押せないぞ。
担当K:「勝手にハンドルが切れて怖い!」って絶対言いますよね。
永福:とにかく私は旧型オーナーとして、これで当分安泰だと思ったな。3シリーズは旧型の中古車に限る! 100万円台でラクに探せるし。
職人:BMWは直6の自然吸気じゃないと……。
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
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