担当K：それよりビックリしたのは、試乗会から会社に戻ったら、上司たちに「速いの？」って聞かれたことです。 永福：えっ！ 担当K：とっさに答えられなくて、「速さって大事ですか？」って聞き返したら、「BMWが速くなかったら意味ないだろ」って。 職人：速さより直6自然吸気……。 永福：それは深遠な問いかけだね。BMW3シリーズは速いのかと問われたら、オレも答えに窮する。 担当K：ですよね。もっと速いクルマはいくらでもありますから。 永福：シャーシが速いです、なんて答えてもチンプンカンプンだろうしなあ。 職人：気分が速いのは直6自然吸気ですけど……。 担当K：とにかくフツーの人にとっては、「BMWは速い」ってのが、今でも大前提みたいです。 永福：うーん、オレの旧型320d最大の自慢は燃費だけどな。リッター17km！ しかも燃料は軽油！ 【結論】 BMW3シリーズは普遍的なスター。求めるものは人それぞれです。コスパは旧型の中古車のほうが断然上だけど、新車じゃなきゃという方もいるでしょう。ところで「速いの？」という質問の答えは、「ラクに速いです」でしょうか
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中