更新日:2023年04月18日 11:12
仕事

「突然、涙が止まらない」100万円超の自爆営業で、心を病んだエリートの告白

入院

※写真はイメージです

【その後】二度目のダウン、そして転職……。気になる現状は?

 しかし今年の春、島田さんは精神を病み、再びダウンしてしまう。 「過呼吸になり、気がついたら病院のベッドでした。慣れたもので『ああ、またか』と思いましたね。一度心が折れると再発しやすくなると聞いていましたし、CTスキャンの結果も異常なし。昇進がかかった仕事のプレッシャーでメンタルをやられたんでしょう」  一度目の休職時は「苦労して入った大企業だから」と復帰を望んだが、二度目で「もういいや」と踏んぎりがつき、休職中に見つけたほかの職場に転職。環境はよくなったのだろうか? 「まったくの異業種ですがストレスもなく、とても快適です。一度目のときから僕の様子を見ていた妻は泣いて喜んでくれた。前の職場では社内の空気もあって、自分で自分を追い込んでしまっていたのがダメだったんでしょう。逃げることも大切だと学びましたね」 ▼臨床心理士の緒方俊雄氏の見解――わかりやすい適応障害の例と言えます。異動した職場の仕事内容や雰囲気に適応できない、新しい上司がパワハラ系で参ってしまう……というのが典型的な適応障害のパターンです。適応障害の多くは仕事起因のため、異動や退職によって環境を変えると半年程度で完治するケースも目立ちます 【緒方俊雄氏】 SOTカウンセリング研究所所長。うつ病者の復職支援、メンタルヘルス関連の講演、研修などでも活躍。著書に『「いい人」をやめる7つの方法』(主婦の友社)など 取材・文/週刊SPA!編集部 撮影/杉原洋平 モデル/板倉光隆 ※8/27発売の週刊SPA!「“突然うつ”の恐怖」より
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週刊SPA!9/3号(8/27発売)

表紙の人/ 松本穂香

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