ネットはなぜ「上から目線」なのか? 相手に共感される話し方とは
―[魂が燃えるメモ/佐々木]―
いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か? そのヒントをつづる連載第118回
先日、『友達と川で遊んでいた小学生が溺れて亡くなる』というニュースが報道されました。一緒に遊んでいた友人たちは川に沈んでいく彼を見ていたものの、「怖くてそのまま帰って大人にも言えなかった」と話しているそうです。
このニュースに対してネットでは、「どうしてすぐに大人に助けを求めなかったのか」というコメントがたくさん集まりました。しかし、言うべき時に言うべきことを言えないことは珍しくありません。
第三者が「ああすべきだった、こうすべきだった」と後から言うのは簡単です。そういう発言をする時は、自分にも似たような一面があることや、「明日は我が身」かもしれないことを認識していません。完全に自分のことを棚に上げてしまっています。
その出来事や当事者についてよく知らないのに、部外者という安全な立場から好き放題に言えてしまうネットは、もともと「自分を棚に上げた発言」が生まれやすい環境になっています。しかしネットに限らず、「親と子」「先生と生徒」「上司と部下」といった上下関係では、そうした発言が生まれがちです。
「自分は絶対にそんなことはしない」という前提から、「そんなことをするやつはバカだ」と思いながら、単なる理屈や想像で「こうすべきだった」と語られるアドバイスは無意味です。上から目線で語られる言葉は誰の心にも響かず、人を動かすことができません。
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コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中
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