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まったく売れない 笑うぐらい売れない鴻上尚史の本のこと

まったく売れない 笑うぐらい売れない鴻上本のこと

 ありがたいことに、いろいろと「鴻上さん、本出しませんか?」という依頼を受けます。  編集者さんから提案された企画もあれば、「なんでもいいです」というお任せもあります。僕の本が売れると思ってくれているのだと思います。  確かに、『不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか』(講談社現代新書)は、22万部ほど売れています。今年4月に出た『「空気」を読んでも従わない 生き苦しさからラクになる』(岩波ジュニア新書)も5刷になりました。  今週20日に発売になる『鴻上尚史のほがらか人生相談 息苦しい「世間」を楽に生きる処方箋』(朝日新聞出版)は、Amazonの予約段階で、3桁台をキープしてくれました。  大和書房のレッスンシリーズも、順調に版を重ねています。  と、書くと、「おお! 鴻上の本は売れるぜ。ほら、書いてもらおう!」と考えるのでしょう。  ふっふっふっ。甘いぜ。甘いぜ、編集者のみなさん。  鴻上の本の中で、まったく売れず、あんまり売れないので、今までの出版社が「あー、もう、出したくないっす。いや、マジ無理」とサジを全力で遠投した本があることを、君は知っているか?  もし、知っていたら、君はかなりの鴻上通だ!  そ・れ・は、何を隠そう、隠すつもりもないけど、この『ドン・キホーテ』シリーズだあ!!!  そう。この週刊SPA!の連載をまとめた本がまったく売れない。私の本の中で一番、売れない。笑うぐらい売れない。他の本に比べて段違いに売れない。何十分の一と言っていいぐらい、売れない!  出し続けてシリーズ18冊、なにせ、連載が20年以上続いているので、どんどん出しているんだけど、重版が一回もかかったことがない!  さあ、どうだ!  週刊文春で林真理子さんがエッセーを連載しているのね。週刊誌の最長連載記録で、ギネスに登録されているんですと。  で、言っちゃあなんですけど、その林さんの連載期間より、たぶん、ほんの数年、短いだけなのね、この「ドン・キホーテのピアス」は。ノーベル賞には値しないけど、イグ・ノーベル賞ぐらいノミネートされてもいいぐらいの時間ですよ。  で、勝手に「肩並べてるのね」と思ってたら、林真理子さんの連載エッセーをまとめたものは、「通算200万部以上売れてる」って、書いてましたね。気が遠くなりましたね。
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ドン・キホーテ走る

『週刊SPA!』(扶桑社)好評連載コラム「ドン・キホーテのピアス」待望の単行本化 第18弾!

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