米津玄師はニコ動出身のアーティストって知ってた? その創作活動を振り返る
2018年にドラマ『アンナチュラル』(TBS系)の主題歌となった『Lemon』の記録的大ヒットで、一躍国民的アーティストとなったシンガーソングライターの米津玄師(よねづけんし)。「玄師」を「げんし」ではなく、濁点なく「けんし」と読むことは、そろそろみなさんも覚えたことだろう。
そんな米津、『Lemon』と8月12日にリリースした最新曲『馬と鹿』が、2019年度の累積ダウンロード数記録で1位、2位を獲得するなど、現在もその快進撃は続いている。だがそのルーツは、ニコニコ動画でのボーカロイドプロデューサー(ボカロP)としての音楽活動にあったことを、意外と知らない人はまだまだ多いのではないだろうか。
ベースボーカルとしてバンド活動をしていた米津が、ハチとして初めて発表した作品は、2009年5月20日投稿の初音ミク歌唱のオリジナル曲『お姫様は電子音で眠る』である。
2009年に発表された作品の中では、同年7月6日投稿の『結ンデ開イテ羅刹ト骸』が4ヵ月ほどで再生数が100万回を突破したことで話題となった。そして同年12月2日にリリースされた『EXIT TUNES PRESENTS Supernova』でメジャーCDに初参加するなど、ボーカロイドプロデューサーとして瞬く間に頭角を現したのである。
ちなみに、楽曲だけでなく自らPV制作も手掛けていたハチこと米津は、音楽に携わる以前は漫画家を志望していたと語っていたこともあり、2作目の『Persona Alice』以降は自筆のイラストを使用したPVを多く制作している。
デビューした2009年に、早くもボーカロイドプロデューサーのなかでも注目される存在となり、数々の楽曲を生み出してきたが、特に初音ミクとGUMIを起用した2010年8月19日投稿の『マトリョシカ』は人気を集め、2017年12月15日には再生数が1000万を突破した。
2010年は2月7日に『花束と水葬』、10月4日に『OFFICIAL ORANGE』と、2枚のアルバムを発売。『OFFICIAL ORANGE』に収録された『遊園市街』では自身が歌唱を担当しているので、このアルバムがある意味、米津玄師のデビューとも考えられるだろう。両作ともに2013年10月23日に再リリースされ、現在も購入可能である。
続いて2011年3月6日開催の『INTERNET INDEPENDENT MUSIC LIVE FES』に参加するなど、精力的に活動していたが、作品の投稿は2011年1月23日の『パンダヒーロー』のPVを最後に途絶えることとなる。
そこで今回は、「ハチ」という名義でのニコニコ動画での活躍から、米津玄師名義での1stアルバムの発表までを中心に、米津の創作活動について振り返りたいと思う。今日はハチとしてボカロ曲作り始めてからちょうど10年らしいです。もうそんな経ったのか。早いもんですね。これからもよろしく。
— 米津玄師 ハチ (@hachi_08) May 20, 2019
2009年:ニコ動デビュー間もなく才能を開花
2010・2011年:初のオリジナルアルバムを発売
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