カーライフ

27年で価格が約2倍に!軽自動車は貧乏人のクルマという誤解

 総務省が1月24日に発表した’19年の消費者物価指数は、値動きの激しい生鮮食品を除いた総合で、前年比0.6%上昇したものの伸び率は’18年の0.9%から鈍化。政府・日銀が掲げる2%の目標は、まだまだ遠いようでございます。そんななか、クルマに興味がないみなさんには寝耳に水なのが、軽自動車の価格上昇。なんと27年間で約2倍になっております。なんで?
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NEW HUSTLER

永福ランプ(清水草一)=文 Text by Shimizu Souichi 池之平昌信(流し撮り職人)=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu

走ればベンツに負けず装備はレクサス並み。“軽は貧乏人のクルマ”という大いなる誤解

 スズキ・ハスラーというクルマは傑作だ。センスのいい自然体の好青年っぽくて、見るだけで楽しくなって、軽特有の貧乏コンプレックスを吹っ飛ばしてくれる。
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都会育ちの女性は軽自動車を嫌がる傾向にありますが、その多くが軽自動車=貧乏そうという大いなる誤解が理由。新車の軽自動車は高い! と認識を改めてもらいたいものです

 かつてスズキは、ワゴンRで軽自動車にスペース革命をもたらした。 「軽はちっちゃくて窮屈なクルマ」という既成概念を覆したのだ。その流れで言えば、ハスラーは軽のオシャレセンス革命だったと言えるかもしれん。  が、そんなハスラーも登場から6年たち、日本中に大増殖して、免許取り立てのおねーちゃんからじいさんばあさんまでの国民的ゲタになり、オシャレだとは感じなくなった。  次の一手は何が必要か。  スズキが考えたのは、「本物感」だったそうです。雰囲気だけのアウトドアから、本物の登山家が使う道具っぽさへの転換だ。  狙いは見事に当たっている。顔は先代と同じイメージだけど、全体のフォルムは断然角ばって道具感が増した。デザイン担当者によれば、これは「灯油缶のようなイメージ」だそうです。スバラシイ! オートクラブ 走りもグッと本物感が増している。新型はボディが断然しっかりしたことで、安定感も乗り心地もとってもよくなった。ターボモデルなら高速道路でも余裕。ノンターボだとちょっとエンジン音が気になるけど、不足を感じることはまずあるまい。 オートクラブ 見た目はオシャレな灯油缶、走りは本物。これはもう新型ハスラーを買うしかないわね! じゃあボディカラーを選びましょう。  私はデニムブルーとガンメタの2トーンが好きよ。2トーンカラーはオプションで4万4000円なのね。ほかに付けるオプションは、やっぱりナビでしょうね。スズキ純正の全方位モニター付きメモリーナビ(9インチ)は18万4800円だわ。  エンジンはせっかくなので、高速道路も余裕で走るパワフルなターボにしたいの。SUVだし本物志向で4WDもほしいのよ。加えて上級グレードの「X」を選べば、前車追従機能付きのクルーズコントロールも付いてくるのね。ちょっと前まで高級車にしかなかった先進装備じゃない! ステキ! あとはETCと、あおり運転防止用のナビ連動ドライブレコーダー。自動ブレーキは標準装備だから大丈夫よ。 オートクラブ と、これだけ付けりゃおおむねフル装備だべ。まだまだディーラーオプションはいっぱいあるけど、グッと我慢でお値段はいかほどですか?  ハイブリッドターボXの4WDの2トーンカラーでナビとETCとドラレコをお付けして、203万円少々でございます。  に、にひゃくまん? と驚いた方は、認識を改めてほしい。今日び、軽の売れ筋は200万円超えがアタリマエ。N-BOXカスタムで超フル装備にすると300万円近くまで行く。ハスラーは電動スライドドアじゃなく通常のヒンジドア(手動)なので、比較的お求めやすい価格となっております。
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新型ハスラー(128万400円~179万800円)は東京モーターショー2019に出展されたコンセプトカーの市販モデル。装備が豪華なXと実用重視のGという2グレードそれぞれに自然吸気(49馬力)とターボ(64馬力)を設定。駆動方式はFFと4WDから選べます

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27年前、ワゴンRの価格は…
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