更新日:2023年05月23日 17:09
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昭和の大スターのピンチを救った一言とは?

順風満帆なチャレンジなんてない

 そもそも何かにチャレンジする時に、順風満帆ということはありません。チャレンジは自分でも難しいと感じているからこそチャレンジたりえます。毎日当たり前に通っている駅やコンビニに行くことはチャレンジになりません。  だからこそ、「こうすればうまく行く」という当初の目論見は基本的に頓挫します。その頓挫から試行錯誤して成功に至る過程こそがチャレンジの醍醐味です。そして、その場面において、誰かを理由にした「だから、これをやる」という決心はとても効果的です。  もちろんこうした信念だけで、問題が解決するわけではありません。『黒部の太陽』が公開された背景には、金銭面での駆け引きもありました。映画化を決めた際に三船敏郎、石原裕次郎、石原プロの専務だった中井景の三人は関西電力に、製作協力と前売り券の販売を依頼しました。  関西電力はこれを快諾します。三船敏郎はこの話を、映画に反対していた日活の堀久作に持ち込みます。関西電力が約束した「映画の前売り券100万枚」という条件によって、日活は石原裕次郎の出演が認められ、同時に日活による配給が決まりました。  このように出来事というのは、物心の両面によって進行します。理屈だけでも気持ちだけでもうまくいきません。ただ、「こうしよう、ああしよう」という理屈はよく考えられるのに対して、「だから、これをやるんだ」という信念は軽視されがちです。  マインドレコーディングは人物の影響を特定することで、人生を変える手法です。誰かに心を揺さぶられた体験は、理屈で考えたら「もう無理だ」と諦めてしまう場面で、「それでもなお」と踏み越える力を与えてくれます。その力の正体こそ信念です。  もしあなたが何かにチャレンジしているのなら、「なぜそれをやるのか?」という理由に人物を含めてみてください。いつかの、誰かの一言が、自分を励ましてくれたから。その一言がきっとあなた背中を押してくれるでしょう。 佐々木
コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中

人生を変えるマインドレコーディング

人はなぜ続けることができないのか? 続けるには「信念」が必要だ!

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