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テレワークで酒量が増えた人たち…「家にいると昼間から飲んでしまう」

テレワークでアルコール依存はある?医者に聞く

 彼らのように、テレワーク導入で昼間から酒を飲んでしまうという人もいるだろう。ツイッターでも、似たような声の投稿もチラホラ見られた。  産業医であり、一般社団法人日本ストレスチェック協会代表理事を務める武神健之医師は、「テレワークがきっかけでアルコール依存の患者も増加する可能性がある」と話す。 「今まで、帰宅してひとりでも飲んでいた人、寝るためにアルコール飲んでいた人、コロナのこと、仕事のことなどいろいろな不安があり、その不安を相談する、話し相手がいない人(お酒に逃げやすい)などは、注意が必要でしょう」(武神健之医師、以下同じ)  武神医師に、アルコール依存の具体的な基準も聞いてみた。 「医学的に、正式に何本以上で依存症……という基準はありませんが、産業医的にはいつも以下でお話ししています。下記、1つでも当てはまる人は、依存予備軍として注意が必要でしょう」
アルコール依存

アルコール依存度リスクをチェック(武神医師提供)

・2週間すら断酒できない ・1日の平均飲酒量が純アルコール換算で60g以上 ※ビール缶500ml×3(アルコール含有量20g/1本) ・飲みだすとコントロールがつかなくなる ・職場や家庭で困ったことがある  前出の2人のように、「自宅で仕事をしているとつい飲んでしまう」といった人に有効な対策はあるのだろうか。 「私のクライアントで、テレワークを挿入する企業の社員の方には『昼休みで30分間や夕方、業務終了後の30分間で散歩をすること』を勧めています。テレワークは特性上、どうしてもONとOFFの切り替えがしづらいところがありますからね。また、パジャマのままでなくしっかり着替えることも大切です。メリハリをつけるということです。  ただ、普段から飲み過ぎてしまう人(家で1人で飲む人やファミレスでも飲む人)は3本以上はお酒を買わない、家にお酒を置かないなど、日頃からできる対策をしていくべきでしょうね」  コロナの感染拡大による「コロナ疲れ」の影響で、海外ではDVや虐待が増加しているとの報道がある。最近では「コロナ離婚」なる現象も存在するらしいが、このまま収束に時間がかかれば、アルコール依存の患者が増えてしまう恐れだってあるのだ。<取材・文/日刊SPA!取材班>
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