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コロナで海外に取り残された日本人たち。旅行を強行したら帰国できない…

 まだまだ油断できない新型コロナウイルス。その影響は“感染”せずとも一般家庭の人々にしっかりと及び始めている。妻との軋轢や育児に疲れ果てる者、帰宅難民と化す者、子供を奪われそうになる者……。今、多くの人の“コロナ疲れ”が臨界点に達しようとしている。テレビでは報じられない、名もなき被害者たちに迫る!
[コロナ疲れ・鬱]解消法

ロックダウン後の日中のドバイ市内。外出禁止令の影響で車の姿は皆無。並行して走るドバイメトロも運休になった

渡米を強行するも国境封鎖が発動。帰国後も疲労困憊

 国の国境封鎖措置や会社の指示によって海外から戻れず、現地に足止めされた人がいる。  3月末にアメリカ・フィラデルフィアへの海外旅行を強行した伊藤瞳さん(仮名・31歳)もその一人だ。 「ホテルのキャンセルも面倒だったし、出国も可能だったので、大丈夫だろうと思い決行しました」  しかし、国家非常事態宣言が発令されている現地に着くと、その深刻さは予想以上だった。 「街は外出制限がかかり、ほとんどのお店は開いていません。また、アジア人だというのがわかるとエレベーターに一緒に乗るのを拒否されたり、歩道でもあからさまに避けられて舌打ちをされたこともあった。トラブルも怖いし、ホテルにこもるしかない状況でした」  帰国を早めようと航空会社に連絡を入れても欠航が相次ぎ、メドも立たないまま10日間が過ぎた。 「日本のニュースはスマホで調べていたので、空港に私みたいな帰国難民が溢れていて、そこでコロナに感染するケースもあった。いつ帰れるのかわからない怖さと、帰国できても、また自主隔離をしないといけないのが憂鬱でしたね」  結局、帰国便の予約が取れたのは、さらに2週間後だったという。 「飛行機代の追加はかからなくてよかったのですが、延泊し続けたホテルや飲食代は何の補償もないので自腹です。計算したら約40万円も余計にかかりました」  こうした、いわゆる“帰国難民”は4月下旬の時点で600人以上存在したとされている。彼らの心理的ストレスや経済的な負担は計り知れない。

24時間外出禁止のドバイでストレスによる堕落の日々

 中東のドバイに赴任中の機械メーカー社員の丹野成和さん(仮名・39歳)は24時間外出禁止が続き堕落した日々を過ごした。 「現地での仕事は完全にストップ状態。買い出しに行くにも警察へのウェブ申請が必要です。勝手に外出すれば罰金や拘留となります。住んでいるコンドミニアムはプールとジム完備で、普段はそこで体を動かしていたんですが、現在は閉鎖中。運動はしないのにストレスで食べる量はむしろ増えているので、お腹回りがヤバイことになっています」  外出禁止後の1か月で体重は5㎏以上増加。原因不明の肌荒れにも見舞われた。 「こんなダラダラした生活に憧れていたので、最初は幸せだったのですが、最近は精神的にもつらくなってきました。日本に残っている妻と子供も気がかりですし……」  「ひたすら食べることと電子書籍で日本の漫画を読むことだけがストレス発散法」だったという丹野さん。精神だけでなく、健康への悪影響も懸念される。 ★精神科医・Tomy氏から処方箋 渡米の強行については考えが甘かったと言わざるを得ません。まずは判断ミスの原因を分析・反省して気持ちを整理しましょう。海外での拘禁状態についてはストレス発散法をなるべく分散化させ、それぞれへの依存度を下げます。また、日記を書くというのも自分や周囲を客観的に見る手掛かりになるのでおすすめです。 【精神科医・Tomy氏】 ’78年生まれ。コラムニスト。著書に『精神科医Tomyが教える1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』がある。Twitterでも生きやすくなるアドバイスを発信中 <取材・文/週刊SPA!編集部>
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