更新日:2021年09月08日 14:14
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ネトウヨ芸人も安倍信者も、社会から消えてもらうのみ/倉山満

ネトウヨ芸人も信者も、社会から消えてもらうのみ

言論ストロングスタイル

11月24日の衆院本会議終了後、「桜を見る会」の前夜祭費用を安倍前首相側が補填していた問題について記者団の質問に答える安倍前首相 写真/時事通信社

 安倍信者の妄想と迷走、見苦しいこと限りなし。  長すぎた安倍晋三政権が終わり、拠り所を無くした信者たちは、アメリカのドナルド・トランプ大統領に帰依していた。専門家は大統領選挙においてトランプ劣勢を伝えていたが、「我らが安倍さん」の次の信仰の対象をトランプに求めた旧安倍信者は聞く耳など持たない。  そこに付け込んだのがネトウヨ芸人たちだ。「トランプが負ける要素は何もない!」「アメリカのメディアでも信頼できる情報源はトランプの有利を伝えている!」「最後は必ずトランプが勝つ!」等々、心地の良い言葉を並べ、無知蒙昧なネトウヨ相手の商売に励んだ。  可哀そうだが、現実は残酷だ。トランプ本人は見苦しく負けを認めていないが、世界は「トランプ後の世界」に向けて動いている。  だが、ネトウヨ芸人にとって今は書き入れ時だ。「不正選挙を許すな!」と言い出した。これに狂信的なネトウヨは飛びついた。今や安倍信者は寄生木が無くなり、トランプまでいなくなったら信仰の対象が無くなるので必死なのだ。そんな信者に芸人たちは甘い言葉で語りかける。 「秘密の情報を教えましょう。米軍特殊部隊がフランクフルトでサーバー押収で急襲した際、銃撃戦となり、米軍、CIA双方に死亡者。現場に何とCIA長官がおり、負傷して捕まった。身柄はキューバのグアンタナモ基地に送られ、現在尋問中。同長官が取引に応じている」などと。  ……信じがたいが、こんな情報を垂れ流す人物にお金を払う客が少なからず存在するのだから、驚愕だ。また、一応はプロの言論人やジャーナリストを名乗る人物が、この手の情報を拡散していたりする。  ちなみにこれは、ロイターやAPがデマとして報じているフェイクニュースだ。他にも「オバマ元大統領が逮捕された」など、世界の誰も報じない虚構の世界に浸っているのが狂信的安倍信者のなれの果てだ。連中は願望と現実の区別がつかなくなっているのだが、そもそもネトウヨたちに言論の正当性などという概念はないのだから何を言っても無駄かもしれない。  ネトウヨ芸人も信者も、社会から消えてもらうのみ。長すぎた安倍政権8年の間に、日本の言論界の劣化は極まった。大掃除が必要だろう。

政権最初の1年は、積極的支持

 さて、そのご本尊の安倍晋三前首相である。  改めて私の立場を明言しておく。  政権最初の1年は、積極的支持だった。「戦後レジームからの脱却。まず経済」との公約に、私は希望を抱いた。微力ながら行動を伴う応援をした。そして最初の1年は日銀人事に勝利し、劇的な景気回復の勢いを見せた。だから積極的に支持した。
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安倍晋三前首相の再登板など、検察にとって悪夢に他ならない
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1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

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