更新日:2021年01月24日 16:29
お金

マクドナルドの価格比較。20年前より値下がりしていたメニューを探す

 腕時計投資家の斉藤由貴生です。
斉藤由貴生

斉藤由貴生

 私はケチなので、いろいろなモノの値段を記憶しており、今でも20年以上前の値段を覚えているのです。実際、モノの値段を記憶すると、「どんな価値」だったかを把握することができます。そうすると、特に高級腕時計の場合、「買い時」や「売り時」のタイミングを掴むのに便利。ただ私は、腕時計に限らずモノ全般の値段を昔から記憶する癖があるのです。

20年前より今のほうが安いモノ、高いモノ

 最近驚いたのは、20年以上も前より、今のほうが安いモノが世の中にはそれなりにあるということです。  私が小学生だった1998年ごろ、学校の授業では「20年前と今とでは、物価が違う」と教わりました。実際、1998年の20年前、すなわち1978年の大卒初任給は約10万5000円。1998年のそれは約19万5000円ですから、倍近く異なるわけです。  しかし、1998年から22年以上が経過した現在の初任給は約20万7000円。つまり、1998年とあまり変わっていません。それもそのはず、この20年は「デフレ」だったわけですから。  参議院の予算委員会調査室によると、1998年から2013年までの消費者物価指数は横ばいだったとのこと。やはりこの長期間において物価はあまり変わっていないといえるでしょう。  実際、牛丼の価格を見ると、現在、大手3社の主な価格帯は税込380円程度といったところですが、実はこの価格は1998年よりも安いのです。
牛丼

イマドキの牛丼は20年前よりも安かった!

 私が初めて牛丼を買ったのが1998年、小学6年生のときなのですが、その際400円(税別)という価格だったことを記憶しています。この記憶を元にネットで調査をしてみると、1990年から2001年まで400円(税別)だったことが判明。やはり、牛丼は90年代よりも現在のほうが安く食べることができるわけです。  その一方で、値段が上がっているモノもあります。特にクルマなど、もともと価格が高いモノの値段は、この20年間でとても高くなったといえ、現在では軽自動車でも200万円以上という価格帯が主流ともいえる状況になっているようです。  そういった意味では、単価が高いモノの値段は上がり、安いモノの値段は下がったといえるかもしれません。そうなると、庶民のグルメ値段は意外と20年前と比べても「安いモノ」が多い可能性があるといえます。

20年前より高くなった食べ物はラーメン!

 そこで、またもや20年前の記憶をたどってみたところ、庶民のグルメでも「高くなっている」ことに該当するモノがそれなりにあることがわかりました。  その最たる例がラーメンです。20年前の主な価格は500円台。実際、2000年前後といった時代のラーメン特集を動画サイトで見ると、当時の価格帯は500円台が主流でした。    それに対して、今のラーメン価格は700円台や800円台が目立ちます。つまりラーメン1杯の相場は、この20年間で1.5倍程度の値上がりをしたといえるわけです。  そしてもう1つ、「20年前と比べて高くなった」と感じたのがマクドナルド。かつて「安さ」の代表例といわれたマクドナルドですが、藤田田さん(当時の日本マクドナルド社長)が引退された後の時代、特に2007年頃の地域別料金導入後から高くなったといえるでしょう。  では本当にマクドナルドは高くなったのでしょうか? ここからは、マクドナルドを中心にお伝えしたいと思います。
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マクドナルド=安い?
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう


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