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新型コロナウィルスの陽性者になった“受験生の息子”、そしてイジメの恐怖

検温表

写真はイメージです(以下同)

両親、受験生の息子もコロナに……。誰が受験のために動くのか?

 新型コロナウイルス対応の特別措置法に基づく緊急事態宣言が、10都府県で約1か月の延長された。まだまだコロナの猛威は終りが見えないが、もしも自身の幼き子供が感染したら、あなたはどうするか? 一番怖いのは、仕事も、学校も、生活が破綻する家庭内の全員の感染だ。今回は都内在住で、先月家族が陽性者になった佐藤真由美さん(仮名・42歳)に話を聞いた。 「発端は中学3年生の長男が朝起きてきて『喉が痛い』という症状の訴えでした。朝食を食べるも、『臭いがしない』と言うので、最初は“コロナジョークかな?”なんて悠長にコーヒー、焼き肉のたれなど強い臭いのものを嗅がせていたら、『ぜんぜん臭いがしない……』と。確認すればするほどに、自分の鼓動が早まっていったのを覚えています。時間経過とともに長男は関節の痛み、熱も37度後半に。すぐに東京都の発熱相談センターに連絡しました」  PCR検査の結果、佐藤さんの長男は「陽性」。症状がまだ軽いことから自宅療養になったが、佐藤さんが一番心配になったのは約3週間後に控えた長男の高校受験だった。 「長男は受験勉強の最後の追い込みはできるのか……。あと受験システムは本当にアナログで、願書提出も在籍する中学校に登校しなくてはいけない、受験料の支払いも銀行の収納印が必要だし、証明写真の撮影など、どうしても外出は必須でした。でも、“家族全員が濃厚接触者”では、誰も受験のために動くことはできない。私たち夫婦の両親は田舎に住み高齢だし、親戚、お隣さんにも感染させる可能性があるから頼めなくて……」

叶わぬ“陰性”という望み。発生した家庭内感染

 長男の陽性判定から数日後、佐藤さんの夫が発熱。一時は立ち上がれないほど体力が低下し、救急車で運ばれて入院が決まった。そして、佐藤さん自身にも微熱に下半身だの気怠さが出たという。PCR検査では夫婦ともに陽性だった。 「感染者のなかでも、症状が軽い私がみんなを看病しました。でも、外出はできないから買い物などはすべて通販です。そして長男の願書提出は、学校側にお願いしてどうにか締め切りを伸ばしてもらいました。コロナ感染が2、3日でも遅かったら、うちの子は受験もできなかったと思うと本当に怖いですね……」  気になるのは、コロナ陽性になった佐藤さんの長男が通う中学校である。学校ではクラスターは発生しなかったのだろうか? 「実はうちの長男は不登校なんです。私も夫も長男の陽性発覚前はほとんどテレワークだったので、感染源は不明。ただ、小学校高学年の次男はPCR検査で陰性だったのですが、クラスに“1か月近く休んでいるクラスメートがいた”と。私の憶測に過ぎませんが、もしかしたら次男は“無症状陽性者”だったのかなと。症状は子供に出にくいので、もしかしたら学校で無症状でクラスター化しているのかな、って……」
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陰性者が一番長く自宅待機になる
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