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日米vs中国の対立激化で緊迫化する尖閣問題。地元漁師も不安の声

尖閣諸島周辺は豊かな漁場

尖閣

石垣名物の3大高級魚のスジアラ。尖閣にはこれらの大物が生息し、漁ができるようになれば生産高もあがる

 尖閣諸島周辺が豊かな漁場であることは、確かであるようだ。再び前出の仲間氏。 「私の夢は尖閣で獲れた魚を豊洲に卸すことです。国民の皆さんが尖閣の魚を食べるようになってくれれば、尖閣問題への関心も高まるし、魚がブランド化されて単価が上がり、尖閣に行く漁師も増える。そうなれば、尖閣問題は解決に近づくと確信しています」  果たして、尖閣諸島周辺の漁場が八重山の漁民のもとに返るのはいつのことになるのだろうか……。
尖閣

石垣名物の3大高級魚のアマクブ

中国政府が最も恐れるのは「尖閣上陸」

 海警法の施行で、尖閣周辺海域での活動を活発化させる中国公船に対し、日本側は現状、手をこまねいているのみ。だが、そこには日本政府のジレンマがあるようだ。中国事情に詳しい拓殖大学海外事情研究所教授の富坂聰氏は話す。 「領有権問題には対話が不可欠だが、日本政府は尖閣諸島について『領土問題は存在しない』というスタンスなので真正面から話し合うことができません。一方で、領土問題として認めてしまうと、これまで『固有の領土』と定義してきた優位性を失ってしまうのです」  では、どうすれば衝突は回避できるのだろうか。 「尖閣諸島という名称は出さず、東シナ海全体の問題として取り扱いながら、不測の事態の発生を回避していく方法で時間を稼ぐしかない。中国が最も警戒しているのは、日本に尖閣上陸を許してしまうこと。そうなると、さらなる強固な手段に出なければ国内世論に弱腰批判されてしまうから。これは中国側も望んでいないのです」  小泉進次郎環境相は、人工衛星を用いて尖閣諸島での自然環境調査を行っているが、政府は上陸調査をまだ認めていない。しかし、環境保全の名目ならば国際社会の理解を得られやすい。この一手が、尖閣の明るい未来を切り開くか。 【石垣市議会議員・仲間 均氏】 「尖閣諸島を守る会」代表世話人。尖閣への上陸回数は16回に及び、地元、石垣市の漁民の権利や八重山諸島全体の価値向上を目指す 【拓殖大学海外事情研究所教授・富坂 聰氏】 北京大学中文系に留学後、ジャーナリストとして活躍。著書は『「米中対立」のはざまで沈む日本の国難』など多数 <取材・文・撮影/SPA!沖縄取材班 写真提供/仲間均氏 画像/PIXTA>
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