更新日:2021年07月04日 14:20
カーライフ

ヤリスの「隠れた名機」はハイブリッドでもGRでもない

6MTのヤリスは「ちょうどいい」乗り心地

ヤリス_MT

 世界的にAT車が当たり前の昨今、ヤリスはマツダ車以外でMTを選べる希少な国産車

 ソイツはあいかわらずの毒虫顔&ダンゴムシ体形だった。このデザイン、やっぱりどうにも好きになれない。内装もあいかわらず安っぽい。  しかし、コイツで夜の首都高に走りに行って、目頭が熱くなった。  なんて素晴らしいクルマだろう!1.5リッター3気筒の120馬力エンジンは全域で心地よく回り、実にちょうどいい加速をしてくれる。今日日、速すぎるクルマはどうにも持て余すが、本当にちょうどいい。それを6MTで操るのは、ウクレレの名器を弾くようなカイカン!

ハンドリングは正確、燃費も十分

ヤリス_MT ハンドリングは適度に正確かつシャープで、見事に思い通りに曲がってくれる。かつてのヴィッツとは月とスッポン、とにかく走ることが楽しい。燃費リッター20㎞は無理だが、17㎞程度は行く。十分良好だ。  ひょっとしてこれは、男の終着駅かもしれない……。
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カーマニアの終活は、ヤリスとともに
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1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中

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