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旧規則機撤去が引き起こしたパチンコ業界冬の時代。2022年はパチンコ店だけでなく、メーカーの倒産もありうるか

旧規則機撤去に向けた取り組みはされたが……

 とにかく最初は3年、延長されて4年という経過措置が定められていたためにゴールは見えていましたから、業界団体としては旧規則機から新規則機への入れ替えを具体的な数字を提示しつつ自主規制として推進していました。ただしそこにペナルティがあるわけではなく、ファンにとっては出玉が、ホールにとっては売上げが期待できる旧規則機はできるだけギリギリまで使いたいのが本音。  そもそも規則が改正されるたびに遊技機としての大きな魅力である射幸性は抑制の方向になりますから、どうしても「新規則機<旧規則機」という構図になってしまいます。ただパチンコのP機については、出回り始めた頃こそ最大出玉が減らされたり出玉スピードが遅くなったりと厳しい状況にあったものの、出玉試験におけるノウハウが確立されたり新たなシステムが開発されたことで、射幸性は旧規則機であるCR機を超えたともいえる状況にあります。  規則を改正した目的はどこへいってしまったのかと感じつつも、ファン的には射幸性を刺激されるほど面白いわけですからこのまま規制というストッパーが発動するまで突っ走って欲しいものです。

パチスロコーナーにベニヤ板が増えたワケ

 パチンコに対しパチスロはといえば、6号機になってからシステム面など頑張っているのは実感としてあるにしても有利区間という足枷がある以上、出玉面でどうしても5号機にかないません。例えば一撃出玉のトリガーになるフリーズを連発させるほどのヒキがあっても、2400枚出たら強制リセットされてしまうとしたら夢を見られませんから。  設定が良ければまとまった出玉を重ねて万枚出たりもするんでしょうけど、なによりヒキ損を嫌うのがファンというもの。5号機なら一撃で万枚出るであろうヒキがあっても、6号機では2400枚しか出ないんですから、嫌われるのも当然。  有利区間のゲーム数が延長されたり撤廃されたりという動きもありますが、2400枚という出玉面でのリミットが維持される以上、ファンはもちろん、ホール側もあきらめの気持ちになるのは仕方ありません。そして5号機をできるだけ削減せず、でも業界の自主目標をなるべく守るべくパチンコでは新規則機への入れ替えが進んだ結果、リミットになってからパチスロコーナーでベニヤ入れ替えが大ブームになってしまいました。
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廃業、倒産、統廃合の嵐が……
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ライターとして25年のキャリアを持つパチンコ大好きライター。攻略誌だけでなく、業界紙や新聞、一般誌など幅広い分野で活躍する。

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