更新日:2022年03月11日 14:20
お金

パチンコ店廃業ラッシュに追い打ちをかける新札発行と封入式遊技機の導入

自社物件のホールが廃業するワケ

儲かっていた時期に購入した自社ビルで営業を続けるホールも苦戦を強いられている

 それなら自社物件、かつて儲かっていた時代に自社ビルを建てたホールも少なくありませんが、そこが事業を継続するかといったら、これも微妙なところです。  筆者が付き合いのあるホールは駅前一等地で、1階部分は自社事業としてのホールがあり、他のフロアは全国規模の飲食チェーンがテナントとして入っています。これなら家賃収入だけで儲かるから、仮にホールが赤字だとしても税金対策として続けていける。  そういうホールは客がいなくても新機種をどんどん導入したり、また出玉の方もまずまずだったりすることが多かったのですが、ここ数年でそうもいってられない状況になってしまいました。

飲食店のテナントが入らないから……

 そう、コロナ禍によって飲食チェーンの撤退が相次いでおり、それをつなぎとめるためにも家賃を下げるということも常態化。こうなってしまうと道楽的なホール経営を続けられず、引き下げたテナント料以下の儲けだったらホールを潰して貸した方が良いという判断になってしまいます。  また自社物件といっても、実は名義はオーナー本人ではなくて身内が持っていたりとする場合にはいろいろとややこしいことになるようで。オーナーはホールを続けたくても身内からは儲からないならやめてしまえといわれたり、逆にオーナーはもうホールをやめたくても次のテナントが入らないから続けてくれと懇願されたり、資産家には資産家なりの悩みもありそう。  これがテナントとして入っているなら、もうダメだとなったらスグにでもやめられるし、それが今なお続く休廃業ラッシュの要因なのかなと考えます。
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ホールの多大な投資はまだ続く……
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ライターとして25年のキャリアを持つパチンコ大好きライター。攻略誌だけでなく、業界紙や新聞、一般誌など幅広い分野で活躍する。

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