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甘いマスクの大学生が“月額20万円ママ活”をあきらめた理由「キス以上を求めてきたんです」

狙いは女性経営者

 かなりのハイスペック男子だけあって、ママ活を始めてすぐに何人もの女性からお誘いメッセージが舞い込んだ。その中から、女性経営者だけに絞って返事をしたという。 「人妻はバレた時に夫から慰謝料を請求されたら面倒だからパスして、風俗で働いている可能性がある若くて派手目の女性は、性病感染のリスクを考えて避けました。女性経営者はお金もありそうだし、忙しくて恋愛してなさそうだから、需要もあるだろうと」  彼は、女性経営者たちと立て続けに食事デートをした。焼肉や寿司やフルコースディナーなど、豪華で高価なものをご馳走になったという。あえて自分から料金を請求しなかったが、半分以上の女性が帰りぎわに現金を渡してきたという。 「お金をくれない女性には、次回誘われた際に『交通費もかかるしちょっと生活が大変なので』と経済事情を理由に断りました。そうすればほとんどの女性は『お金を出すからまた会って』と言ってくれた」と、那智さんは語る。

現金以外の報酬も

男女 デートを週に2~3回こなすようになると、収入は20万円を超えた。しかし、それ以上に伸ばすのは困難だった。「精神的に疲れるので毎日はデートを入れられなかったし、彼女たちがくれるのは1万円か2万円で、それ以上の額は抵抗があるみたいだったんで」と那智さんは振り返る。 「現金が無理ならモノでもらおうと考え、内定式に着るスーツが必要だとか、卒業論文のためにパソコンが欲しいなどとおねだりをし続けたんです。そうしたら、毎回服を買ってくれる人や、20万円のパソコンをポンと買ってくれる人もいたんで、言ってみるもんですね」  しかし那智さんのママ活生活は、半年と続かなかった。次第に女性経営者たちが那智さんに恋愛感情を抱くようになっていったからである。「キスくらいだったら全然良かったし、僕からキスしたこともあったんですけどね」と那智さんはため息をつく。
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限界を感じた時
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作家・脚本家・イケメン評論家。ケータイ小説を経て電子書籍やSNSなどに詳しい。マッチングアプリや出会い系サイトを20年以上ウォッチしている。著書に『美男子のお値段』(角川学芸出版)『男おいらん』(白泉社)など多数。X(旧Twitter): @micanaitoh

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