未婚で出産した現役グラドルが驚いた母乳事情。「母乳マウント」や「完全母乳が偉い」空気にも困惑
7月末に未婚のまま出産し、シングルマザーとなったド底辺グラドル兼ライターの筆者(吉沢さりぃ)。息子が生まれてからあっという間に4ヶ月が経ち、最近では音の鳴るものを好んで掴んだり、なぜか大笑いしながら母である筆者を蹴ったりする。抱っこしながらじゃないと飲めなかったミルクも今では哺乳瓶を自分で持ち、足りないといきなり投げつけて「もっとよこせよ!」とアピールしてくるなど、とてもたくましく(?)成長している。
さて、そんなミルクのあげかたといえば、母乳、混合(母乳と粉ミルクの半々)、完全ミルクの3パターンがある。じつは子供を産むまで深く考えたこともなかったのだが、「母乳マウント」をはじめ、けっこう驚いた出来事が多々あるので紹介していこうと思う。いま特に感じているのは、“もっと調べておけばよかった”ということだ……。
筆者は現在、「混合」で育てている。なぜこの方法を選択したかというと、保育園に入れることを考えて、先輩ママたちから「哺乳瓶で飲めないと大変だよ」と教えてもらっていたからだ。
ただ、そこまでしっかり考えていたわけではなかったので、母乳で育てようが、粉ミルクで育てようが、“だいたい一緒じゃないの?”程度の認識だった。でも、なんとなく「出たら母乳をあげた方がいいのかな」とも思っていた。
だが、ママ友との会話で、筆者がなんの意図もなく「母乳を飲ませるといいって言われるから飲ませてる」という発言をしたときに、「うちの子は完ミ(完全ミルク)だったけど、優秀だよ? 母乳飲ませなくても優秀な子は育つよ」と言われたことがあった。
彼女は母乳が出なかったのか、あえて飲ませなかったのかは知らないが、この発言を聞いて、母乳を飲ませないことに関して、もしかすると、けっこう面倒くさいことを周囲から言われてきたのかもなぁ……と思った。「母乳マウント」と呼ぶべきか。
以前、別の記事で紹介した“自然分娩で自分でお腹を痛めて産んだ子じゃないと可愛がれない”という意見と同様、“母乳で育てないと子供がちゃんと成長しない”という意見をわざわざ言ってくる人が一定数存在するのだ。
出産後、産後ケアに行ったのだが、複数人の助産師さんが交代制で勤務していた。そこで「混合希望です」と話すと、何人かの助産師さんから「頑張れば完母(完全母乳)になれますよ、頑張りましょう」「完母じゃないと免疫が弱くなります」「完母こそ、子供へのいちばんのプレゼントです」などといわれて困惑した。
また、息子と近所を散歩していると、高確率でおばあちゃんに声をかけられる。
「可愛いねぇ〜」
「何ヶ月? 元気そうだね〜」
など、どれも温かいコメントばかりなのだが、最後には必ず「母乳は出てる?」と聞かれるのだ。初めてこの質問をされたとき、筆者は正直に「混合です、母乳と粉ミルクと」と答えてしまった。すると、おばあちゃんは血相をかえて「ちゃんと食べてる? 旦那さんは育児を手伝ってくれてる?」と質問攻めをしてきた。
「大丈夫です」といっても聞かず、「母乳が出ないなんて大変……」と不憫そうに言われてしまう。
これ以降、見知らぬおばあちゃんに「母乳か否か」を聞かれた場合は、「母乳です! 出てます!」と答えるようにした。そうすると、大半は安心して息子を愛でるだけで去っていく。もう会うか会わないかわからないおばあちゃんを悲しませる必要はないのである。
筆者の場合、「なんとなく混合」というぼんやりした選択だったからよかったものの、これが“完全母乳で育てたい”けれども“母乳が出ない”とかだったら、なんか酷だよなぁ……とも感じた。
“母乳で育てないと子供がちゃんと成長しない”という意見に困惑
まるで“完全母乳が偉い”空気も
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720
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