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栗山監督の名言が流行語大賞に間に合っていれば……

―[山田ゴメス]―
 12月初旬に恒例の『ユーキャン新語・流行語大賞』(現代用語の基礎知識選)の2012年版が発表され、今年ブレイクしたピン芸人・スギちゃんの持ちネタ「ワイルドだろぉ」が年間大賞に選ばれた。  で、ノミネートトップ10を振り返ってみると……。 ●ワイルドだろぉ? ●iPS細胞 ●終活 ●維新(の会or八策) ●手ぶらで帰らせるわけにはいかない ●第3極 ●近いうちに~ ●LCC ●爆弾低気圧 ●東京ソラマチ  となっている。毎度ながら、一発屋芸人に一発屋芸人の自覚を促すもの、「こんなん流行ったっけ?」と首をかしげるもの、「それ、流行語じゃなくて流行文章だろ!」とツッコミを入れたくなるもの……、が少なからずラインナップされているが、文句をつけるつもりはさらさらない。  あえて感想を述べるなら、「今年はオリンピックもあったにもかかわらず、全体的に小粒だなぁ」ってくらいだが、まあ誰が悪いわけではない。2012年がたまたまこういう年だっただけである。

栗山監督は大谷に”投打兼任”やショートを守らせる構想を持っているとか

 だが、ゴメス記者としては、ここにもう一つ付け加えていただきたい言葉がある。メジャー志望をくつがえし、日本ハム入りを表明した大谷翔平投手に対する世間のバッシングに心を痛めた栗山監督が、大谷投手の母校である岩手・花巻東高校を訪問した際に発した(らしい)名文句「(大谷は)俺が守る!」だ。  なんという漢(「おとこ」と読む)らしいお言葉だ! いよっ! 九州男児!!(注:栗山監督は東京都出身です…) 頼もしすぎて抱かれたくすらなる。  イマドキの草食化した若い男子たちには逆立ちしたって言えないセリフである。ちなみに、スギちゃんの「ワイルドだろぉ?」の選考理由が、「ワイルド系であっても、活きのいい新しいタイプの人たちの手によって日本を掃除してほしい」(原文まま。よくわからない日本語)ならば、「在りし日の亭主関白系であっても、活きのいい古いタイプの人たちによって日本を守ってほしい」ってえのも立派な選考基準ではないか。  惜しむらくは、この言葉が生まれたのが、2012年の流行語大賞が発表された数日後だったこと。まったくもって残念だ……。<取材・文/山田ゴメス> 【山田ゴメス】 1962年大阪府生まれ。マルチライター。エロからファッション、音楽&美術評論まで幅広く精通。西紋啓詞名義でイラストレーターとしても活躍。日刊SPA!ではブログ「50にして未だ不惑に到らず!」(https://nikkan-spa.jp/gomesu)も配信中。現在「解決!ナイナイアンサー」(日本テレビ系列)(http://www.ntv.co.jp/99answer/)に“クセ者相談員”として出演。『クレヨンしんちゃん たのしいお仕事図鑑』(双葉社)も好評発売中!
大阪府生まれ。年齢非公開。関西大学経済学部卒業後、大手画材屋勤務を経てフリーランスに。エロからファッション・学年誌・音楽&美術評論・人工衛星・AI、さらには漫画原作…まで、記名・無記名、紙・ネットを問わず、偏った幅広さを持ち味としながら、草野球をこよなく愛し、年間80試合以上に出場するライター兼コラムニスト&イラストレーターであり、「ネットニュースパトローラー(NNP)」の肩書きも併せ持つ。『「モテ」と「非モテ」の脳科学~おじさんの恋はなぜ報われないのか~』(ワニブックスPLUS新書)ほか、著書は覆面のものを含めると50冊を超える。保有資格は「HSP(ハイリー・センシテブ・パーソンズ)カウンセラー」「温泉マイスター」「合コンマスター」など
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