ピアノを持たない天才ピアニスト、うどんにハマる【ジョバンニ・アレヴィ インタビュー】
―[ジョバンニ・アレヴィ]―
いろいろと破格なイタリア人の天才ピアニスト、ジョバンニ・アレヴィ(Giovanni Allevi)をご存じだろうか? クラシック形式のコンサートにもかかわらず、Tシャツにジーンズで演奏し「老人の評論家たちを渋い顔にさせた」という常識破りなスタイルもさることながら、そのアーティストとしての実力、人気も折り紙つきだ。本国イタリアではクラシックチャートではなく、総合チャートで2位に入るほどイタリアの若者の支持を受け、2009年にはアレーナ・ディ・ヴェローナという格式のある野外会場で、なんと1万2000人の観衆を集めている。
さらに、2010年の上海万博ではイタリアの代表アーティストのひとりとして演奏をし、退位してしまったがローマ法王ベネディクト16世に楽曲を献上するなど、その経歴を観ればイタリアの超一流のアーティストであることは一目瞭然。
そんな彼だが、実は「ボクの前世は日本人ではなかったのか」と語るほどの日本好き。この5月末から6月中旬までの2週間日本に滞在し、約2年半ぶりの日本ツアーを行った。ツアーの前半は謎の高熱に襲われながらも、精力的に金沢、鹿児島などの地方も回り、なぜか昆布出汁のうどんが大好物になったという。
実はSPA!は、2010年11月の前回来日時にジョバンニにインタビューをしている。「常に頭の中に音楽が溢れてくる。普通なら気が狂うね」と語っていた彼は、「頭の中の魔女が、曲を持ってくるんだ」と、常人には理解しがたい天才ピアニストの作曲の秘密を開陳。そのほかにも、ジョバンニが実はパニック障害を持っていたり、ピアニストなのにピアノを持っていなかったり、と仰天するエピソードをたくさん披露してくれた。
だが、本人はいたってチャーミング。6月15日、ブルーノート東京の日本ツアー最終公演では、いつものように1曲弾くたびに立ちあがってマイクを取り、短い言葉で「この曲は弾くのが大変」などと言って会場を沸かせつつ、時にしっとりと、時に激しく、超絶的テクニックでの演奏を披露し観客を魅了していた。
そして、終演後はこれまた恒例となっているサイン会。CDが売り切れてしまったにもかかわらず、並んだすべてのファンにサイン、握手、記念撮影と大サービスだ。これは日本だから行っているサービスではなく、彼にとってはいつものことで、前述の1万2000人を集めた野外コンサートでは朝4時までサインをしていたという。
そんな彼に、日本ツアー最終公演とサイン会が終わった直後にインタビューをすることに。まったく疲れた様子がなく、和やかにはじまったロングインタビューの様子を、次回たっぷりとお送りしよう。
⇒【インタビュー】頭の中に住んでいる美女は元気ですか?https://nikkan-spa.jp/464118
と、その前に。ジョバンニの演奏がどんな素晴らしいかを知りたい人は、ぜひ、以下の公式動画をご確認いただきたい。
●「Back to life」
⇒【動画】はコチラ https://nikkan-spa.jp/464036
●「Secret Love」 ⇒【動画】はコチラ https://nikkan-spa.jp/464036
<取材・文/織田曜一郎(本誌) 通訳/堂満尚樹>
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