エンタメ

イタリアの超人気ピアニストが「クマムシの歌」に夢中!?【ジョヴァンニ・アレヴィ】

ジョヴァンニ・アレヴィ

ジョヴァンニ・アレヴィ 撮影/高木あつ子 

 思わず目をまん丸にして驚いてしまった。 「アッタカインダカラ~♪」  と、目の前にいるカーリーヘアのイタリア人が「クマムシ」の「あったかいんだからぁ」のサビを歌い出したのだ。もしかするとあれだけヒットした曲だから、来日した外国人が歌うのは珍しいことではないのかもしれない。ただ、このイタリア人、ただのイタリア人ではない。故郷イタリアでは野外コンサートで1万2000人を集めたり、前ローマ法王のベネディクト16世に楽曲を献上するような超人気かつ天才ピアニストなのだ。  その名はジョヴァンニ・アレヴィ。「5歳の頃からピアノを徹底的に叩き込まれ、今や自宅にピアノを持たずとも演奏ができてしまう」、「一応、現代クラシックの奏者なのにTシャツ姿で演奏し、評論家たちには渋い顔をされた」「頭の中に魔女がいて、彼女が音楽をもたらしてくれる」といった数々の伝説的エピソードを持つ人物だ。  そして彼は大の親日家、というか、「ボクハニホンジンカモシレナイ」と「前世は日本人だったのではないか」というほど日本に惹かれている。なにしろ17歳のときに初めて作曲した曲のタイトルが「Japan」。そのほかにも「Piano Karate」(ピアノ空手)、「Tokyo Station」(東京駅)、「yuzen」(友禅)といった日本と関連したタイトルの曲も書いている(正確には「降りてくる」らしい。後述)。  今回は6度目の来日コンサートツアー中ということで、「日本に惹かれる理由」や「ジョヴァンニの曲とクラシック音楽との違い」などを聞いていた。「自分の曲は確かにクラシックの形式を取っているが、その中身は自由な発想で生まれている。大事なのは『今を生きる』ことであり、僕の創る曲は現代の楽曲とも融合されているんだ」という至極真面目な話の流れになったので、「では、ロックやヒップホップなど、クラシックではない現代の音楽も研究のために聴くことはあるのか?」と聞いてみた。  すると、唐突に冒頭のクマムシの歌を歌い出したのだ。しかもフリつきで。 ⇒【動画】https://youtu.be/VcEBeuSzN_8
 これまでも来日するたびに、「ボクハニホンジンカモシレナイ」「イッポーツーコー」「サッスル(察する)」といった、彼なりの感性で気にいった日本語を覚えてきたジョヴァンニ。今回は「あまりにもみんながこの歌を歌うので、すっかりお気に入りになってしまった」とのことだ。  もともと、とてもソフトでキュートな性格の持ち主のジョヴァンニであるが、まさか現代クラシックの名ピアニスト、作曲家がクマムシの歌を歌うとは。クマムシのメロディーセンス、恐るべし、である。 ※次回、「常に音楽が頭の中ある」というジョヴァンニの頭の中に迫る!! ※ジョヴァンニ・アレヴィの最新作「love」の収録曲までカバーしたベストアルバムはこちら『THE PIANO OF GIOVANNI ALLEVI His Best 1997-2015』 http://www.yamahamusic.co.jp/artist/detail.php?product_id=783&artist_id=237 ※ジョヴァンニは6月29日まで、日本ツアーを行っている。残りの日程はこちら 6月25日(木) 東京 浜離宮朝日ホール 音楽ホール 6月26日(金) 宮崎 ガーデンテラス宮崎 ホテル&リゾート 6月27日(土) 鹿児島 志學館大学カフェテリア 6月29日(月) 長野 まつもと市民芸術館 小ホール 詳細は http://le-himawari.co.jp/galleries/view/00064/00342 にて 取材・文・動画撮影、編集/織田曜一郎 通訳/堂満尚樹 写真撮影/高木あつ子
THE PIANO OF GIOVANNI ALLEVI His Best 1997-2015

日本向けベスト・アルバム

テキスト アフェリエイト
新Cxenseレコメンドウィジェット
おすすめ記事
おすすめ記事
Cxense媒体横断誘導枠
余白
Pianoアノニマスアンケート