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キャバ嬢はこうして面接でウソをつく…女子アナ内定取り消し騒動後も何も変わらない現状

 昨年、日本テレビのアナウンサー職に内定していたミス東洋英和の笹崎里菜さんが、在学中に銀座でホステスをしていたことが発覚。内定取り消しを不当として訴訟するトラブルがあった。同局は和解協議のすえ、彼女に内定を与えたが、この顛末は「昼の世界」が「夜の世界」に対して未だに不寛容であることを示す一例になったといえよう。

 キャバクラに通う客のなかには当然ながら昼の世界に生きるサラリーマンも少なくない。両者は裏表の関係というよりも、むしろ地続きの関係にあるといえるだろう。にもかかわらず、「昼と夜とは別」というダブルスタンダートがまかり通っているのが現状だ。

女子アナ内定取り消し騒動後も何も変わらない! キャバ嬢はこうして面接でウソをつく

サキさん

 では、キャバクラ嬢が昼の世界に身を置こうとしたとき、彼女たちは面接をどのように切り抜けているのだろうか。昼と夜との分断を乗り越えるために彼女たちがとっている方策とは何か。過去にキャバクラ嬢を6年間勤め上げたサキさん(仮名・32歳)に話を聞いてみた。4年前にキャバクラを辞めた彼女は、現在、都内の有名百貨店で接客の仕事をしている。

「昼の面接を受ける前はお客さんだったサラリーマンや社長さんに色々相談しました。面接で『前職はなにをしていましたか?』って聞かれたらなんて答えればいいのか聞いて回ったんです」

 彼女によれば、お客さんから提案された回答は大きく2種類だったという。

「1つは『飲食業をしてました』。こうやってなんとか切り抜けるコが全体の8割くらいらしいです。もう1つはまったく関係ない派遣の仕事を言ったり、『家事手伝いをしていた』と答えて夜の仕事を完全に隠すパターンです」

 いずれにせよ、キャバクラのことは隠して「バレなきゃOK」というスタンスで受け答えするのがベストのようだ。やはり、ストレートにキャバ嬢経験を伝えて面接を通過することは難しいのだろうか。

「キャバを辞めたくて昼職(=昼の仕事)の面接で正直に『キャバクラで働いてました』と言って落ちた後輩を何人も見てきました。ていうか、受かったコを見たことないかも」

 サキさんによれば、たとえ飲食業界だとしてもキャバクラ嬢だったことを口にして面接を通過することは難しいのだという。ということは、自身もやはり面接はごまかして現在の職に就いているのだろうか。

「私はウソつけないタイプなんで正直に『キャバクラだけを6年間やって、そこでナンバー1でした』って言いました。いま思えばありえないですよね(笑)。でも仕事に誇りを持ってたし、そこで身につけたスキルは昼職でも使えると思ったので」

 とはいえ、サキさんの会社でも彼女を採用することに上層部では最後まで反対があったのだという。やはり、ナンバー1を取っていたからといって、夜職を堂々と口にしにくい現状があるようだ。

「女子アナ内定取り消しの事件は、テレビ局だったから注目されて内定が復活したんだと思う。ほかの会社だったら元キャバ嬢が発覚したら内定取り消されてそのままだったんじゃないかな。いくら『キャバ嬢だって立派な仕事!』って言われても、ウチらが世間から見て見ぬふりされてる存在なのはみんなわかってますよ」

 建前と本音を使い分けるのも社会人としての器量。この問題に関しては、やはり「ウソは方便」の心持ちが得策なのかもしれない。 <取材・文/日刊SPA!取材班>




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