仕事

ライター山田ゴメス(52歳)が超大手有名企業に就職活動してみた

―[山田ゴメス]―
山田ゴメスが超大手有名商社に就職活動してみた あのライターの山田ゴメスが、なにやら最近、また違った怪しい動きをしているらしい。どんな怪しい動きなのかをゴメス記者が凸撃ルポしてみると……? 山田ゴメス(以下、ゴメス):僕ですね、今年から本格的に“就活”しようかと思ってるんですよー。 ――あらまあ! かなり生活が困窮しているんですね? ゴメス:いやいや、今のところそこまで切羽詰まってはいませんけど……(苦笑)。じつはね、あるニュースサイトで自分が書いた原稿をチェックしていると、ある大手有名企業の「採用・インターンシップ情報」って広告が出てきたんですよ。で、なにげにクリックし続けていると「キャリア採用」という求人欄にたどり着いて……。しかも年齢制限はなし! ――まさかそれ、応募したんじゃ…? ゴメス:はい。思い切って応募してみました。30歳からずっとフリーランスでやってきた自分が、一般社会でどのような評価を受けるのかを単純に知りたかった。で、落ちたら落ちたでルポとして原稿に起こして小銭を稼ぐ……まさに一石二鳥だと考えたわけです。 ――なるほど。なかなか姑息なやり口です。ちなみにその「大手有名企業」ってどこなんですか? ゴメス:実名をあげるのはさすがにヤバいような気もしますので、とりあえず日本を代表する商社「M・B」とだけ申し上げておきましょう。 ――み、三○○○ですか!? 身の程知らずですね。 ゴメス:そうですかね? ――とりあえず参考までに、求人の流れは…? ゴメス:まずは自分のキャリアをプレエントリーしてから本エントリー。そこで書類選考がなされ、合格すればWEBテスト→最終面接へと進んでいく感じです。 ――万一、採用が決まっちゃったりしたら、どうするつもりですか? ゴメス:モチロン、就職するに決まってるじゃないですか! 僕もすでに52歳ですし、これからの10年くらいを、巨大資本をバックとする大企業の庇護のもとで、自分のライターとして培ってきたスキルを発揮するのも悪くないかな、と。 ――なんとなく上から目線なところがイラッとします。いったい、そのエントリーとやらで、どんなことを書いたのか、教えてください。 ゴメス:え~! それ言っちゃうのー(笑)? ちょっぴり恥ずかしいけどまあいいです。特別にこの日刊SPA!で公開しちゃいましょう。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 【長所】 特に印象に残っている成功体験は思い当たらないのですが、30歳でイラストレーターとして独立し、その後「山田ゴメス」のペンネームで「平均寿命の短さはアスリート並み」とされている文筆業を52歳となる今日まで、現役としてフリーランスで続けていることだけは、ちょっぴり自分を褒めてあげたい。そして、その実績こそが私自身の最大の「強み」だと考えております。 自己分析するに、「風を読む」能力には長けているほうだと思います。 構造不況が騒がれる出版業界の仕事はすでに「ボーナス」と捉え、いち早く「ウェブ媒体主体で一文筆家が生き残る術」を模索してまいりました。 【入社して実現したいこと】 「英語ひとつ取っても、ろくに話すこともできない自分が貴社で何をできるのか?」は正直な話、現時点で私はまったく想像もできません。 ただ、これまでの約20年間、一般社会と一定の距離を置いた、いわゆる「蚊帳の外状態」で生きてきた私が、貴社のような大企業で、一社会人としてどういった評価をスクウェアに下されるのかを単純に知ってみたいといった好奇心に駆られ、今回のエントリーを決断した次第でございます。 おそらく十中八九は箸にも棒にも引っ掛からないことでしょう。 しかし仮に、なんらかのかたちでの縁が生じましたあかつきには、私がこの世に生まれて以来、個人として培ってきたキャリア・知識・人脈ほか、すべての能力を、「集団」というフリーランスとは異なった環境のなかで、徹底的に干涸らびるまで絞り尽くしていただくことを心から願っております。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ――案外、随所随所にちょっぴり本気度が漂っているのが笑えますね。 ゴメス:当たり前じゃないですか! こーいうことは本気でやらないと。自分の人生がかかっているわけですから。 ――そうですね。ところでもう結果は出たんですか?
山田ゴメスが超大手有名商社に就職活動してみた

ご丁寧な対応ありがとうございました

ゴメス:即行で落ちました(笑)。作文(?)を提出してから一週間後に 「この度は当社にご応募いただき、誠にありがとうございました。慎重に検討させていただきましたが、誠に残念ながら貴意に添えない結果となりました。末筆ながら、今後の益々のご活躍をお祈り申し上げます」 という通知がメールで届いたのです。まったくナメてるとしか言いようがありませんね。 ――ナメてるのはアンタのほうだと思いますよ。 <取材・文/山田ゴメス> 【山田ゴメス】 山田ゴメス山田ゴメス1962年大阪府生まれ。マルチライター。エロからファッション、音楽&美術評論まで幅広く精通。西紋啓詞名義でイラストレーターとしても活躍。また『解決!ナイナイアンサー』のクセ者相談員の一人でもある。日刊SPA!ではブログ「50にして未だ不惑に到らず!」(https://nikkan-spa.jp/gomesu)も配信中。著書『クレヨンしんちゃん たのしいお仕事図鑑』(双葉社)も好評発売中!
―[山田ゴメス]―
大阪府生まれ。年齢非公開。関西大学経済学部卒業後、大手画材屋勤務を経てフリーランスに。エロからファッション・学年誌・音楽&美術評論・人工衛星・AI、さらには漫画原作…まで、記名・無記名、紙・ネットを問わず、偏った幅広さを持ち味としながら、草野球をこよなく愛し、年間80試合以上に出場するライター兼コラムニスト&イラストレーターであり、「ネットニュースパトローラー(NNP)」の肩書きも併せ持つ。『「モテ」と「非モテ」の脳科学~おじさんの恋はなぜ報われないのか~』(ワニブックスPLUS新書)ほか、著書は覆面のものを含めると50冊を超える。保有資格は「HSP(ハイリー・センシテブ・パーソンズ)カウンセラー」「温泉マイスター」「合コンマスター」など
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