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2018年、東芝が反撃の狼煙! 世界を驚かす音声技術「コエステーション」とは?

 2018年にトレンドになりそうな現象やアイテムを独自の視点でピックアップ! 日本経済の起爆剤として期待されるものから、静かなブームとなるニッチなものまで、徹底予想した!

あの東芝が反撃の狼煙!世界を驚かす音声技術「コエステーション」

セキュリティ対策

合成音と生声を判別するため「音の透かし」を入れるなど慎重なセキュリティ対策もなされている

 深刻な経営危機に見舞われ、サザエさんのスポンサーからも撤退するなど満身創痍といわれる東芝が、虎視眈々と反転攻勢の牙を研いでいた。しかも舞台は、アップルのSiriやグーグルのスマートスピーカーなど外国勢力の独壇場のように見えた「音声合成技術」だ。  東芝デジタルソリューションズが今年度中の実用化を目指す「コエステーション(以下、コエステ)」は、「コエ」を「使いたい人」と「使ってもらいたい人」を結ぶプラットフォーム。「コエ」とは、ある人の生声を基に東芝が40年以上培ってきた音声学習技術によって生成された、その人の“声の素”。それがあればどんな文章でもその人の声色で読み上げることができる。  コエの作り方は簡単だ。無料の専用アプリ(現在非公開)を起動し、スマホに向かって5分程度例文を読み上げるだけ。これでコエがコエステ上に収集され、アプリ上で文章を打ち込めば、スマホがそのコエで読み上げてくれるのだ。自分のコエは(本人が許可すれば)第三者が使うことも可能で、プロの声優や著名人のコエも今後登録されていくという。  同社のプロジェクトリーダー、金子祐紀氏は、将来的な用途例についてこう解説する。 「恋人や家族からSNSでメッセージを受け取った場合、その人のコエで本文を読み上げたり、逆に相手のスマホで自分のコエを読み上げてもらうこともできるようになります。商業施設などでは、有名タレントが登録したコエで『いらっしゃいませ』と店内放送を流せば集客に繋がるかもしれません」
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読み上げるコエの質も驚くほど高い
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