気がつけば今年も11月後半。忘年会シーズンを前にして財布の中身が心もとないスパムです。とはいえ夜の街をブラブラしていると、店前で寒そうに客引きをするガールズバー店員たちの姿が健気に見えてくるのがこの季節。特に露出度の高いコスチュームで「一杯だけでも飲んでいきませんか?」などと言われれば、なけなしのカネでも使いたくなるってもの。
そんなある日、六本木の路上で出会ったのは、ピチッと食い込んだハイレグのバニーガールだった。ハイレグの角度はおよそ45度。そんな角度じゃ風邪をひいてしまうじゃないか、大変だ。そんな心配がきっかけで迷い込んだ店は、意外にも多彩な遊び方ができる夜遊びスポットだった。
個室カラオケでは即席の“相席状態”も
入った店の名前は「ザ・ピルボックス」。バニーガールが接客してくれるガールズバーなのだが、店内にはバーカウンターが2つある。
「ウチはバニーガールバーと普通のショットバーが併設されてるんですよ。男性だけならバニーガールが接客しますし、もし女性連れとかなら男性スタッフが対応するバーのほうで飲むのもOKっス! 好きなほうを選んでくださいよ!!」 そうテンション高めに案内してくれたのは、オーナー兼店長のリョウさんだ。なんでも彼、本業は芸人なのだがバイトで始めた夜の世界にどっぷりハマり、今ではどっちが本業かわからなくなっているらしい。 ひとまずはカウンター席に座り、店前で出会ったピンクバニー姿のサトミちゃんたちと乾杯。「寒かったですよねぇ。だから温まるお酒、どうですか?」と薦められたのはコカの葉から作られるリキュール、コカレロだ。「パリピの必需品」と言われるこの酒をショットで飲めばもう準備万端。次々に酒を飲み続け、気分はもはや“フライング”忘年会である。すると「そういえばウチ、別階にカラオケ個室もあるんですよ」と案内された。なんでもこのカラオケ個室、貸し切りにもできるのだが、複数の客同士が居合わせて即席の“相席状態”になることもあるという。
「だから深夜には仕事明けのキャバ嬢とかとご一緒しちゃうこともありますよ! どうっスかコレ!?」と、またしてもテンション高めなリョウさんに連れられて、いざカラオケ個室へ。
「お客さま、1名、入りまぁ~す」とアテンドされながら、すでに泥酔して盛り上がっていた数人の男女と相席。普通ならば気まずくなりそうな状況だが、そこは酔っ払い同士。「よろしく~!」と、謎のテンションでハイタッチを交わし、あっという間に打ち解けることになった。
そんなわけでバニーガールに誘われて迷い込んだ店は、なんとも予想不可能なワンダーランド。このタイミングで“お通しテキーラ”を振る舞われ、芸人店長の「♪この出会いに、すテキーラ!」という掛け声とともにさらなる深酒の世界へと迷い込むスパムでした。
【ザ・ピルボックス】住:港区六本木4-12-11秀栄ビル6F
電:03-6804-2559
営:21時~翌5時
休:日曜・祝日
料:1タイム40分2500円(ドリンク代別/カラオケは利用料2000円/バーは1h2000円飲み放題)
税:30%
HP:http://pillbox.tokyo/
撮影/水野嘉之
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スパム 主に池袋界隈に出没。重度のタイツフェチで、レギンスに対しては反対の姿勢をとる
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